こんにちは。やーみんです。
今回は2人で遊べて楽しいボードゲームを紹介します。カップルで親子で1対1で楽しんでいただけたらと思います。
他のおすすめボードゲームまとめ記事はこちら。
2人で推理!謎解き系ボードゲーム
ミクロマクロ:クライムシティ
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 15~45分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 3,960円 |
「ミクロマクロ:クライムシティ」は2021年のフランス年間ゲーム大賞とドイツ年間ゲーム大賞の大賞を受賞している犯罪が潜んでいる街「クライムシティ」の地図を使って犯人の足取りを追跡し謎を解く推理ゲームです。
「ウォーリーを探せ!」のように絵の中から人物や物を探し出すゲームなんですが、このゲームが一味違うのは、探すのに使うマップにいろいろな時間軸の人物が描かれていること。
例えば、Aを殺したBという人物が犯行現場から自宅までの間のあちこちに描かれていて、犯行現場から自宅まで追跡することができるようになっていたりします。
ゲームは16個のシナリオ(事件)に分かれています。シナリオは事件の内容、課題、課題の解答が書かれた複数のカードで構成されており、このカードに従ってシナリオを進めて行くことになります。カードに従って謎を解いていく毎に徐々に全貌が明らかになっていくのがとても気持ち良いゲームです。
「ミクロマクロ:クライムシティ」は公式ホームページでWEB体験版を遊ぶことができます。この体験版で大体どんなゲームなのかわかると思うので是非遊んでみて欲しいです。
アンロック!
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45~75分 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 4,950円 |
アプリ連動型の謎解き脱出ゲーム。アプリを使ったギミックが多く、デジタルの脱出ゲームに近い感覚であそべます。
今までに6つのシリーズ作品の日本語版が発売されており、それぞれシナリオが3つずつ入っています。
特徴はアプリを使ったギミックと演出が凝っていること。シリーズ一作目は比較的手堅いオーソドックスな脱出ゲームといった感じですが、2作目から徐々にアプリを使った演出、ギミックが多くなっていき、仕組みに驚かされることが多くなっていきます。
また、シナリオのバリエーションがかなり多彩でコミカルなマッドサイエンティストが出てくるもの、西部劇、推理小説風、ファンタジー風、タイムトラベルものなど色々楽しめます。
シナリオや謎解きの質は良質で、3本のシナリオを全部遊んで満足できなかったシリーズはないです。
個人的に特におすすめのシナリオはシリーズ第5弾の『アンロック!ヒロイックアドベンチャー』に入っている「インサート・コイン」。レトロゲームの世界を冒険するシナリオですが、ギミックと演出が抜群に面白くおすすめです。
エスケープルーム ザ・ゲーム
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 60分程度 |
対象年齢 | 12歳~ |
定価(税込) | 5,720円 |
時限装置 「クロノデコーダー」付きの謎解き脱出ゲーム。
「クロノデコーダー」付の基本セットには3本のシナリオが付属しています。どのシナリオも制限時間は60分です。「クロノデコーダー」 には4つのスロットがついており、このスロットに正しいカギを差し込むことでゲームは進行していきます。正しいカギの組み合わせは謎を解くことによりわかるようになっており、正しい4つのカギを差し込むと、次のシーンに移ることができます。
さらに「クロノデコーダー」はその側面、背面に暗号表などが書かれており、それらを使って謎を解くこともあります。
謎の質は拡張セットも含めてかなり良好です。理不尽さを感じる謎はないし、適度に難しく、ヒントの出し方が上手いので、謎解き初心者でも進めやすいです。逆に謎解きマニアの方には少し物足りない難易度かもしれません。
2人で遊ぶ場合、基本セットのシナリオ「プリズン・ブレイク」と「ウィルス」、拡張の『エスケープルーム ザ・ゲーム 2人用セット』がおすすめ。他のシナリオは謎解きに関わる作業の量が多く、2人だと制限時間内に解くのが厳しいです。
「クロノデコーダー」 が生み出す臨場感が特徴のおすすめ脱出ゲームです。
基本セットとエスケープルーム ザ・ゲーム 2人用セットの紹介記事を以前に書いてます。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
お手軽に楽しめるカジュアル系ボードゲーム
アーティチョークなんて大キライ!
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 2,200円 |
アーティチョークカード10枚で構成されているデッキに他の野菜カードを加えたり、野菜カードの効果を使ってアーティチョークをデッキから取り除いたりして、最終的にデッキから手札にカードを補充したときに手札にアーティチョークがなければ勝ちというユニークなゲーム。
ゲームの仕組み的には「ドミニオン」に代表されるデッキ構築カードゲームですが、ゲームの目的が「デッキからアーティチョークを取り除く」ことなので「デッキ破壊ゲーム」と言われています。
手番の流れは、
①場に5枚野菜カードが並ぶまでカードを補充
②場に出ている5枚の野菜カードから1枚のカードを手札に加える
③手札から好きなだけカードを使う
④手札を全て捨て山に移す
⑤自分のデッキから手札にカードを5枚加える。
⑤で手札にアーティチョークがなければ、「アーティーチョーク掃討完了!」と叫んで即勝利となります。
野菜カードの効果はアーティチョークを直接取り除くものや、相手のデッキからカードを奪うもの、捨て山のカードをデッキの上に移すものなど様々。カードの効果をどう有効活用するか考えたり、バランスを考えてデッキを作っていくデッキ構築型カードゲームとしての面白さはしっかりあります。
それでいて、勝利条件のおかげで、運次第であっさり勝てることも、終わりそうでなかなか終わらないこともあり、カードを引く時のハラハラ感につながりつつ、絶妙にゆるくて肩肘張らずに楽しめるのがすごく良いです。
ゲームの要素がシンプルなのでデッキ構築の入門として優秀で、そのうえボドゲ慣れしてる人でもしっかり楽しめる超おすすめのカードゲームです。
人数が多いほうがパーティーゲーム的な面白さは上だとは思いますが2人プレイでも十分すぎるほど楽しいです。
真珠の首飾り
プレイ人数 | 2~6人 |
プレイ時間 | 15分程度 |
対象年齢 | 6歳~ |
定価(税込) | 1,760円 |
『真珠の首飾り』は0~5の得点を持っている真珠カードを集め、売却して得点を稼ぐゲームです。
プレイヤーは手番に、次の二つのうちどちらか一つを行います。
・場に出ている6枚の真珠カードのうち1種類を選び、同じ種類のカードを全部手札に加える。
ただし、手札は最大10枚までで、手札が10枚を超える場合、そのカードを取ることは出来ません
・手札にある真珠カード1種類を任意の枚数手札から出す(売却する)
手札から出したカードは自分の前にまとめて置いておきます。置いたカードはゲーム終了時に得点になります。このとき、一度にたくさんの真珠カードを手札から出すと出した枚数と同じ点数を持つネックレスカードを獲得できます。
ネックレスカードを獲得するためには同じ種類の真珠をたくさん集めないといけませんが、手札が多すぎると得点の高い真珠カードを取り逃すかもしれません。
手札を集めて出すだけの誰でもわかりやすく遊びやすいルールで、お手軽に戦略を楽しめるゲームです。
2人専用ゲームの傑作「ジャイプル」をプレイ感を軽くして3人以上でも遊べるようにしたゲームで、「ジャイプル」ほど奥は深くないですがそのぶん、気楽に遊べるのが特徴です。2人で遊ぶのにも大変向いていて、カジュアルに楽しみたいなら「ジャイプル」よりおすすめです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
ミステリーラミー ケース2: ジキル&ハイド
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30分 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 2,200円 |
トランプゲームのラミーをもとにミステリーの要素を足した「ミステリーラミー」シリーズの第2弾。
2人専用になっており、ミステリーラミー ケース1の独特の雰囲気を残しつつ、ルールをシンプルにまとめてあり、遊びやすいゲームになっています。
手番が回ってきたら山札か捨て札からカードを引いて、手札からカードをプレイ(場に出す)して、手札からカードを1枚捨てるという流れでゲームは進行していきます。
山札にあるカードは証拠カードと木槌カードに分かれています。
証拠カードは10色に分かれていて、同色のカードを3枚以上手札に集めて自分の前に出すことで得点にすることができます。
証拠カードには「ジキル」と「ハイド」のカードがあり、ジキル博士の人格を表す「人格カード」が「ジキル」の面が表になっていたら「ジキル」のカードを自分の前に出すことができ、「ハイド」の面が表になっていたら 「ハイド」のカードを自分の前に出すことができます。また、すでに場(いずれかのプレイヤーの前)に出ている証拠カードと同じ色の証拠カードは人格カードの表示に関係なく、単独で自分の前に出すことができます。
木槌カードはゲームに変化をもたらす効果を持っているカードで1ターンに1枚しかプレイすることができません。
山札か捨て札からカードを追加で入手できる「実験」、人格カードを裏返す「薬品」、場に出ているカードの「ジキル」を「ハイド」へ、「ハイド」を「ジキル」へ変更する「変身」の3種類があります。
プレイヤーのうち誰かひとりが手札の最後の1枚を捨てたらラウンド終了となり得点計算を行います。
各プレイヤーは自分の前に出ているカードに書かれている点数を合計します。このとき、人格カードの表の面になっている人格のカードの点数は2倍になります。その後、手札に残っているているカードに書かれている点数をマイナスします。
また、もしも手札を先になくしたプレイヤーの場にあるカードが全て人格カードの表の面になっている人格のカードだけだった場合、「シャットアウト」が成功したことになり、手札が残っているプレイヤーの獲得点数を0点にすることができます。
ラウンドを繰り返しどちらかのプレイヤーの得点が100点を超えたら、その時点で点数の高いプレイヤーの勝利となります。
少し複雑で飲み込みにくかったケース1と比べるとゲームの進行がシンプルでわかりやすくなっており、相手の戦略・進行状況を予測するミステリーラミーの面白さを残しつつより遊びやすいゲームになっています。
ミステリーのフレーバーの濃さという点ではケース1の方が優れていますが、遊びやすさと自分の戦略がハマった時の気持ちよさはこちらの方が上。2人専用に調整されていることもあり、2人プレイでは完全にこちらの方が面白いです。
レイルロード・インク
プレイ人数 | 1~6人 |
プレイ時間 | 20~30分 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 2,200円 |
レイルロード・インクは、ダイスをふって、出ている目の鉄道や道路のルートを自分の地図ボードにペンを使って記入し、交通網を作り上げるゲームです。
ゲームは7ラウンド行われ、1ラウンドにつきダイスを4個振ります。出てきた目に描かれているルートを順次自分の地図ボードに記入していきます。7ラウンド終了時に「一番長い道路のマス数」「一番長い線路のマス数」「内側9マスを埋めているマス数」「交通網毎の繋がっている出口の数によるボーナス点」を合計し、一番点数が高かったプレイヤーが勝者となります。
他のプレイヤ―と関わる部分が全くないゲームなので何人で遊んでも全くゲーム性は変わりませんが、同じ出目に従って路線を作ったはずなのに人によって違う路線ができるので、複数人で遊んだ時は終わった後の路線をお互いに見るのが楽しいです。
ディープブルー・エディションとブレイズレッド・エディションがあり、それぞれデザインと同梱されている拡張が違います。
おばけキャッチ
プレイ人数 | 2~8人 |
プレイ時間 | 20~30分 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 2,200円 |
『おばけキャッチ』は5つのコマを取り合う反射神経ゲームです。
山札の一番上のカードを1枚めくり、「カードと同じものが書かれているコマ」もしくは「色、形の両方がカードにないコマ」を素早く取った人がカードを獲得でき、カードを一番獲得した人が勝者となります。
シンプルなゲームですが、意外と頭を使い、熱い対戦が繰り広げられるのでかなり盛り上がります。
8人まで遊べるゲームですが、2人で遊ぶのもかなり楽しく、対戦してる感が強いです。
また、『おばけキャッチ』はヴァリエーションが非常に多く、コマの種類が違う『おばけキャッチ2』、コマが9種類もある上級版『おばけキャッチ名人技』、コマを隠すボウシがある『おばけキャッチ ボウシの中』、子供用の『おばけキャッチ ジュニア』などがあります。ちなみに下の画像のは『おばけキャッチ2』です。
『おばけキャッチ』は以前に書いた「クリスマスパーティーが盛り上がるおすすめボードゲーム31選」でも紹介しています。こちらの記事では大人数で遊べるパーティゲームを紹介しています。普段、家族でボドゲを遊んでる方はこちらの記事の方が参考になるかもしれません。
Welcome to…
プレイ人数 | 1~100人 |
プレイ時間 | 25分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 3,300円 |
紙ペンゲームの傑作。街を作り、発展させて点数を稼いだ人が勝つ、自分が今まで遊んできた紙ペンゲームの中でも1,2を争うくらい面白いゲームです
ゲームの基礎は紙ペンゲームではよくある、場に出てきた数字の中から1つを選びを昇順で紙に書き込んでいくというものですが、このゲームが一味違うのは数字と効果がセットになっていることです。
プレイヤーシートに書き込む数字と効果はカードで決定されます。カードは片面に数字、もう片面に効果が描かれており、数字の面が上になるように3つの山札に分けて並べられています。この3つの山札の一番上のカードをラウンド開始時にひっくり返して、効果が描かれている面を上にして各山札の横に並べます。山札の一番上のカードの数字とその横に置かれているカードの効果が1セットで、出来上がった3つのセットから1つを選ぶことを繰り返してゲームは進行します。
効果には、シートに描かれている数字を分裂させる、数字を増減させるなど書き込む数字に関するものや、公園を作る、柵で街を区切り住宅区画を作る、プールを作るといった街を発展させるものがあります。これらの効果によって、他の紙ペンゲームにはない奥深いゲーム性を実現しています。
数字を優先するのか、効果を優先するのか、たった3つの中から選択するだけなのに悩みまくるジレンマが面白いゲームです。
他のプレイヤーの進行状況を気にして駆け引きをする部分が強くなる3~4人くらいがベストのゲームだと思いますが、2人で遊んでもしっかりジレンマが感じられ面白いです。
ラッキーナンバー
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 20分前後 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 3,300円 |
1~20の数字が書かれたタイルを1枚ずつめくって、4×4のボードに縦横の列が昇順になるように置いていき、最初にボードを全部タイルで埋めたら勝ちというすごくシンプルなルールなのに運と戦略の要素のバランスが良く、つい何度もプレイしてしまう中毒性抜群のゲーム。
数字の書かれたタイルを裏向きにして良く混ぜ、場の中央に配置し、各プレイヤーごとに4枚のタイルをランダムに引いて、そのタイルを自分のボードに左上から右下に昇順になるように斜めに配置したらゲーム開始。
あとは手番毎に場に置かれているタイルを取り、縦横の列が上→下、左→右で昇順になるようにボード上の空きマスに置くか、既に置かれているタイルと入れ替えるかするだけです。引いたタイルが置けない、または置きたくない時は場に表向きの状態でそのタイルを戻します。入れ替えを行ったタイルも場に表向きにして置きます。
タイルの引き運の要素がかなり強いゲームではありますが、残りタイルを見て確率計算をしたり、他のプレイヤ―のボードの状況を見て表向きに場に出そうなタイルを予測したり、他のプレイヤ―が有利になりそうなタイルを見極めて確保したりと勝つ確率を上げるコツはたくさんあります。
引き運が悪くてどうしようもなく負けることもありますが、そんな時も「あの時、あの選択をしなければもう少しマシに戦えたのでは……」とか思ってしまって、ついもう一度、もう一度と何度も遊んでしまうゲームです。
もう少し戦略的なゲームを楽しみたいという方はヴァリアントルールを導入するのがおすすめ。「斜めに同じ数字が配置されたらもう1手番行える」というだけのルールですが、斜めに配置できる可能性ができるだけ上がるように配置することを意識するだけで戦略性がかなり増します。
非常にカジュアルに短時間で遊べ、重すぎない駆け引きや戦略もしっかり味わえる万人におすすめのボドゲです。
ラッキーナンバーの豪華版『ラッキーナンバー デラックス&アクセス』もおすすめです。
大きさが1.5倍でダブルレイヤーでタイルがずれにくくなったボード、5人プレイへの対応、点字による数字の表示による視覚障がい者のプレイへの対応などより誰でも遊びやすく作られています。
お手軽だけど奥は深いカジュアル頭脳戦ゲーム
バイツ
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 4,950円 |
バイツは餌を拾いながら巣に戻るアリをテーマにした、サイコロを使わないすごろくゲームです。
プレイヤーはゴールであるアリ塚まで5色のアリを移動させ、道中で食べ物を獲得し、点数を競います。
手番ではアリのうち1匹を一番近い同じ色の食べ物(茶色のアリは茶色のパン、赤のアリは赤のリンゴなど)の上に動かし、その両側に置かれている食べ物のうち1つを獲得します。これを繰り返して全てのアリがアリ塚に辿り着いたらゲーム終了です。
獲得した食べ物の点数はアリ塚に到着したアリの順番で決まり、1番最初にアリ塚に到着したアリと同じ色の食べ物が4点、2番目が3点、3番目が2点、4番目が1点、5番目は0点となります。
基本のルールは上記の通りですが、ゲームの開始時に4枚のルールカードが公開され、それにより特殊タイル(チョコレート、ワイン)の効果、得点計算の方法などが変わります。これにより毎回新鮮な気持ちでゲームに望めます。
かわいい見た目とシンプルなルールで、子どもから大人まで楽しめるおすすめゲームです。お手軽にちょっと変わったすごろくとして遊ぶこともできますが、その見た目やお手軽さに似合わず奥は深く、相手の手を読み、戦略をしっかり練るガチ対戦もすることができます。
ロストシティ
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 3,080円 |
『ロストシティ』は、遺跡探検がモチーフの2人用ボードゲームです。探検家として冒険し、勝利点 をより多く集めるのが目的のゲームです。
ゲームで使うのは5色で2~10の数字が書かれているものが1枚ずつある「探検カード」と数字が書かれてなくて「探検カード」と同じ色で各色3枚ずつある「賭けカード」です。
プレイヤーは手番が来たら手札からカード1枚を選び、各色毎に分かれた列に置くか、各色毎に分かれた捨て札置き場に置きます。その後、山札もしくは任意の色の捨て札置き場の一番上に重ねられているカードを手札に加えます。
探検カードを列に置くときは数字が昇順になるように出します。数字を飛ばしてもかまいませんが、すでに置かれている数字よりも小さい数字のカードは置けません。
賭けカードはまだ探検カードを出してない列にしか出すことができません。
山札が無くなったらラウンド終了となり、得点計算を行います。得点計算は各列ごとに「(数字の合計 − 20) ✕ (賭けカード枚数 + 1)」となります。
1枚でもカードを出すと点数がマイナス20点されてしまうので、カードが集まるまでは列に出したくないですが、捨て札置き場に相手が得しそうなカードも出したくありません。自分の手札や相手のカードの出し方から相手の手札の傾向、山札に残ってるカードを読み、その時々で最適なカードの出し方を考えないといけません。
ルールはシンプルですが戦略性は非常に高く、やめどきがわからなくなるほど面白い傑作ボードゲームです。
ロストシティーは現在(2024年3月30日)、メーカー在庫切れですが、コロコロ堂Web Storeにまだ在庫が残っているようです。
ナゲッツ
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 3,080円 |
とてもシンプルなのに陣取りと心理戦の要素が見事に融合しているゲーム。
ゲームでやることは手番毎に手元の1~5の数字が書かれたチップのうち1枚をボード上の空きマスに裏向きで配置するか、柵を2つ配置するかのどちらかをするだけ。 ただし、ボードの端や柵で完全に囲まれた「エリア」が4マス未満になるような柵の配置はできません。
柵、チップを置く場所が無くなったり、これ以上置きたくないと思ったら「パス」を宣言し、パスしたプレイヤー以外で手番を進めます。全員がパスしたらゲーム終了。ボード上のチップをすべて裏返し、エリア毎に各プレイヤーのチップに書かれている数字を合計し、一番合計が大きいプレイヤーがそのエリア内の得点コマをすべて獲得します。
プレイヤーごとに得点コマの点数を合計し、一番得点が高いプレイヤーが勝者となります。
柵を置くのは「エリア」が4マス未満になるように置けないというルールが大変効いていて、自分のエリアを確保するのにももちろん使えるし、相手が柵を置きたいであろう場所に置けなくする(その場所に置くと3マス以下のエリアになってしまう)使い方もでき、陣取りとしての面白さがしっかりあります。
チップの要素も良くできていて、数字の大きいチップの枚数は非常に少ないので、いかにも数字の大きいチップ置いてますよ、というフリをして、そのエリアにチップを置かれないようにしたり、逆に小さい数字のチップを置いてるふりをして、相手に無駄にチップを消費させるといったこともできて面白いです。
チップか柵かの2択のジレンマ、柵の配置によるアブストラクト的な面白さ、チップの配置による心理戦と、ボードゲームらしい面白さがたくさん詰まってる名作です。
タギロン
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 15分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 1,760円 |
相手が隠し持っている数字タイルの「数字、色、位置」を質問カードを使って先に当てたら勝ちの数字当て論理パズルゲーム。
0~9までの数字のタイルが各2枚(5だけ2枚とも黄色で、他は赤、青が各1枚ずつ)ずつの20枚から各プレイヤーはランダムに5枚ずつ受け取り、それをついたてで相手から見えないように隠して左から右に昇順で並べます。
自分の手番が来たら、場に6枚置いてある質問カードから1枚選び、そのカードに書かれている「青のタイルは何枚ある?」「赤の数の合計は?」といった質問を相手にします。
こうして質問を交互にし、正解を絞り込んでいき、答えが解ったと思ったらその答えを宣言し、「数字、色、位置」を先に全部言い当てたプレイヤーが勝者となります。
接戦になることが多く、ギリギリで負けた時は悔しく、答えを当てれた時はたいへん気持ち良い、気が付いたら何度も繰り返して遊んでしまっているゲームです。
クアルト!
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 6歳~ |
定価(税込) | 6,600円 |
揃える要素が4種類ある4目並べ。
クアルト!で使うコマは形・色・穴の有無・高さの4つの要素を持っています。これらの要素を1つでも揃えて、「クアルト!」と宣言すると勝ちになります。
少し変わっているのは、置くコマを自分で選ぶことができず、相手が選んだコマを置かないといけない点。相手が何故そのコマをしてきたのか、相手の思惑を読み、先の展開を読み切ったプレイヤーが勝利します。
気軽に遊べるけど奥は深いおすすめボードゲームです。
ドメモ
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 6歳~ |
定価(税込) | 3,080円 |
『ドメモ』は1から7までの数字のタイルを使って行う数字当てゲームです。
数字のタイルは1が1枚、2が2枚、3が3枚というように数字と同じ枚数ずつあります。このタイルをシャッフルしてプレイ人数毎の規定の枚数だけ自分の前に自分が数字が見えないように置きます。余ったタイルは「公開タイル」と「伏せタイル」に分け、場に置いておきます。
後は手番毎に自分が持っていると思う数字を他のプレイヤーに持っているか質問していくだけです。最初に全部の数字を当てれたプレイヤーが勝者となります。
消去法で自分の持っている数字を当てるシンプルなゲームですが、安定して勝つためにはあえて相手の持っている数字を言うといった駆け引きやブラフが重要です。
人数によるプレイ感の違いはあまりないので、待ち時間が短くなる2人プレイがおすすめです。
18(イチハチ)
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 5~10分 |
対象年齢 | 6歳~ |
定価(税込) | 110円 |
じゃんけんを10回するゲームです。ただし使える指が18本あります。
お互いに18本の棒状のタイル(指タイル)を持ち、ゲームを開始します。
じゃんけんを10回するのですが、手ではなく指タイルを使って行います。パーなら5本、チョキなら2本、グーなら0本出します。1回ごとに使った指タイルは箱に戻すか自分の手元に残すか選択します。
じゃんけんに勝つと得点チップをもらえます。6戦目と10戦目が2点で他は全部1点です。
10回じゃんけんをしたら、得点計算します。得点は「獲得したポイント」ー「手元の残り指タイル」です。得点が多い人が勝者になります。
ただのじゃんけんをちょっとした工夫で、駆け引きがアツいゲームにしています。ジレンマたっぷりのゲームが楽しめます。
ダイソーで税込110円で販売されています。ダイソーは最近、色々なボードゲームを売っており、とても100円だと思えないクオリティーのものが多いです。
ダイソーの100円ボードゲームのおすすめを紹介している記事を書いていますので、興味がある方はそちらもご確認ください。
読み合いや駆け引きがアツい!心理戦系ボードゲーム
スパイシー
プレイ人数 | 2~6人 |
プレイ時間 | 15分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 2,420円 |
一言で言うなら、数字を飛ばしても良くて、カードのスートも宣言しないといけない「ダウト」です。
ゲームで使うカードは「チリ」「わさび」「胡椒」の3つのスートで、それぞれ1~10のカードが3枚ずつと、どのスパイスでもあるけど数字を持たない「スパイスワイルドカード」、どの数字でもあるけどスートを持たない「数字ワイルド」が各5枚ずつの計100枚です。
各プレイヤーは手札として6枚のカードを持ってゲームを開始し、順番に手番を行います。
手番できることは、カードを裏向きの状態で場に出すか、パスして山札からカードを1枚引くかのどちらか。カードを場に出すときは数字とスートを宣言して出します。このとき、場に1枚もカードがなければ1~3の数字を宣言して出し、2枚目以降の場合、前に出されたのと同じスートで数字で前に宣言されたものより大きい数字を宣言しないといけません。例外的に10が宣言された手番の次の手番のプレイヤーは同じスートの1~3を宣言します。
出すカードは宣言したカードでなくてもかまいません。
宣言したカードと実際に場に出されたカードが違うと思ったプレイヤーは「チャレンジ」をします。
「チャレンジ」をしたプレイヤーはスートと数字のどちらが違うか宣言します。
そして、場の一番上のカードを公開し、「チャレンジ」が成功しているか確認をします。チャレンジが成功していたら、「チャレンジ」をしたプレイヤーが、失敗していたら「チャレンジ」されたプレイヤーが 「チャレンジ」 の勝者になります。「チャレンジ」 の勝者は場に出ているカードをすべて裏向きで獲得し、自分の前に置きます。敗者は山札からカードを2枚引き、その後すぐ手番を行います。
手札が全部なくなったプレイヤーはゲーム終了時に10点になる「トロフィーカード」を獲得し、山札からカードを6枚引き手札にします。
ゲームは次の3つのうちそれかひとつを満たすと終了します。
・1人のプレイヤーが2枚のトロフィーカードを獲得した。
・3枚のトロフィーカードが場からなくなった。
・山札から終了カードが現れた。
2枚のトロフィーカードを獲得したプレイヤーがいた場合、そのプレイヤーの勝利となります。それ以外の時は、獲得したカードを1枚1点、トロフィーカードを1枚10点、手札のカードを1枚マイナス1点で得点計算し一番得点が大きいプレイヤーが勝者となります。
トランプゲームの「ダウト」に似ていますが、チャレンジするメリットが非常に大きくなっており、嘘をついた人も、チャレンジした人もすごくドキドキする刺激的なゲームになっています。ブラフ系のゲームの最高峰のひとつと言っても過言ではないです。
多人数の方が面白そうなゲームですが、意外と2人でもしっかり楽しいです。相手が何を考えているかしっかり考えないといけないので仲良くなれそう。
見た目が可愛らしくなったリメイク版、スイート&スパイシーも販売中です。
スパイシーに収録されていた追加ルールカード「辛さ百倍!カード」が無くなった代わりに、すべてのスパイスであり、すべての数字でもあるけどゲーム終了時まで手札に持っているとマイナス点になる「両方なんでもカード」が追加されています。
カーボ
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 1,760円 |
幻のユニコ―ン、「カーボ」に誰が一番近づけるかを競うという設定の、自分の手札のカードの数字をできるだけ小さくするのが目的のカードゲームです。
各プレイヤーはラウンド毎に手札として0~13までの数字の書かれたカード4枚を伏せた状態で与えられます。プレイヤーはラウンド開始前にこの4枚のカードのうち、任意の2枚の数字を確認することができます。
手番が来たプレイヤーは山札か捨て札からカードを引き、引いたカードと手札を交換して、出来るだけ手札のカードの数の合計が小さくなるようにします。
山札から引いたカードは手札に加えずに捨てることができます。このとき捨てたカードが特殊能力を持っていたら、その効果を使うことができます。効果は「自分の手札1枚の内容を見る」「相手の手札1枚の内容を見る」「相手と自分の手札1枚を交換する」の3種類があります。
自分の手札の数字の合計が、全プレイヤーの中で一番小さいと思ったら「カーボ」と宣言します。その後、他の各プレイヤーが1度ずつ手番を行ったらラウンド終了し、得点計算を行います。
得点は手札の数字の合計ですが、「カーボ」を宣言したプレイヤーはそのプレイヤーの点数が一番少なかったら0点に、それ以外だったら、数字の合計に10点を足した点数が得点になります。
ラウンドを繰り返し、誰かの得点が100点を超えたらゲーム終了です。終了時点で一番得点の少ないプレイヤーが勝者です。
戦略を競うゲームではなく、記憶力と判断力、勝負勘を競うゲームです。相手との腹の探り合いが非常に楽しく、駆け引きが好きな人には非常におすすめです。
人数が増えるほど、記憶しなければいけないカードが増えるので記憶力が重要になっていきます。記憶するカードが少なく、勝負勘が重要になる2人プレイがおすすめです。
スコットランドヤード
プレイ人数 | 2~6人 |
プレイ時間 | 45分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 4,950円 |
ロンドンを舞台に市街地に潜む怪盗Mr.Xをスコットランドヤードの5人の刑事たちが追跡するゲームです。
プレイヤーの中からMr.Xを1人選び、残りのプレイヤーは5人の刑事を担当します。24ラウンド以内にMr.Xを捕まえれば刑事たちの勝ち、逃げ切ればMr.Xの勝ちです。
刑事たちの居場所は常にゲームボード上で常に示されていますが、Mr.Xは潜伏しているので居場所はMr.Xだけが知っています。Mr.Xは専用のボードに毎ラウンド自分の居場所を書き込んでいきます。ただし、3、8、13、18、24ラウンド目にはMr.Xは現在の居場所を公開しなければいけません。
追跡・逃走に使用する移動手段はタクシー、バス、地下鉄とMr.Xだけが使える船があります。移動手段を利用するのにはチケットが必要です。各プレイヤーはゲーム開始時に既定の枚数のチケットを受け取っておりそれを使って移動します。使ったチケットは全プレイヤーに公開されます。
基本的にバス・地下鉄の方が移動距離は長いですが、路線が通っている場所が限られているのでMr.Xは使うと居場所が判明しやすいです。
刑事が移動する際にはMr.Xにチケットを渡さないといけないので、Mr.Xがチケット切れになることはまずないです。そのうえMr.Xは移動手段を隠して移動できるブラックチケットと、連続2回行動できるダブルムーブチケットを持っています。
6人まで遊べますが、刑事側がしっかり連携取れないとゲームにならないゲームなので、複数人だと結局上手な人だけが舵を取るゲームになりがちなこともあり、2人プレイがいちばんおすすめです。
2人プレイの弱点は、刑事側が完璧な連携をするうえに、刑事たちの相談を聴けないのでMr.Xが勝つことがほぼないことです。Mr.Xの時は何ターン生き残れるか競うゲームだと思って遊んだ方が良いです。万が一勝てたら大喜びしましょう。
逃げる側も追いかける側もハラハラドキドキするゲームです。
舞台が東京になっている『スコットランド東京』もあるので、なじみのある地名で遊びたい方はこちらの方が良いかもしれません。
レヴィアス
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 45分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 4,180円 |
日本から世界へ発信する本格怪獣ボードゲームシリーズ「Kaiju on the Earth」の第2弾の怪獣・レヴィアス役(1人)と人間(1~4人)に分かれて戦う心理戦ゲームです。
レヴィアスは津波で陸地を水没させるか、船を全滅させることを目指し、人間は制限時間内にレヴィアスを捕獲することを目指します。
レヴィアスは深海に潜んでいるため、人間側はソナーを使ったり、津波で攻撃された陸地の位置からレヴィアスの位置を推測しないといけません。
相手の心理を読むのが重要な短時間でじっくり遊べる、心理戦ゲームです。
5人まで遊べるゲームですが、2人プレイがとにかく面白くおすすめです。結構ガチの心理・情報戦になります
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
ガイスター
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 15分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 2,800円 |
背中に青い印のついている「良いオバケ」と、赤い印のついている「悪いオバケ」を使い勝利を目指すゲームです。
プレイヤーはお互いに「良いオバケ」と「悪いオバケ」を4つずつを相手に印が見えないように盤上に配置します。
手番毎にオバケコマを前後左右に1マス移動させ、相手の「良いオバケ」を4つ取る、相手に自分の「悪いオバケ」を4つ取らせる、自分の「良いオバケ」を所定のマスから盤外に脱出させるの3つのうちどれか1つを達成すると勝利となります。
シンプルなゲームですが、非常に濃い、心理戦を味わえる名作ゲームです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
我と王のために
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 30分前後 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 3,300円 |
カードドラフト+競りゲーの名作「ビブリオス」のリメイク版。
「ビブリオス」は中世の写本師がより価値を集めるというフレーバーのゲームでしたがこちらは王宮での権力争いに変更されています。さらに最大プレイ人数が1人増え、ルールも若干変更されています。
もともとシンプルなルールのゲームですが、2人プレイではよりシンプルに遊べるのが魅力的です。
ゲームの目的はゲーム終了時に対戦相手より多くの勝利点を得ること。勝利点は5色の職務タイルを入手することで得られます。
職務タイルは各色ごとに1枚ずつあります。職務タイルの色に対応する色と1~4の数字を持つカードをドラフトと競りで集め、色ごとに集計した数字の合計が最も大きいプレイヤーがその色の職務タイルを入手します。
ゲームはカードをドラフトするフェイズと競りのフェイズに分かれています。
ドラフトフェイズでは手番プレイヤーが山札からカードを1枚ずつめくり、内容を確認して次の3ヶ所のいずれかに1枚ずつ、合計3枚を配分します。
・自分の手札
・競り用の山
・相手の手札
手番を対戦相手に移して上記を繰り返し、山札のカードが無くなったらこのフェイズは終わりです。
カードは色のカード以外に競りでカードを買うのに使う「金貨カード」と職務タイルの勝利点を増減する「王様カード」があります。「王様カード」は入手したら手札に入らず即座に使用します。
競りフェイズでは競り用の山からカードを1枚ずつめくって公開し、競りを行います。
競りは手番毎に前の手番プレイヤが宣言した額よりも大きい額を提示するか、競りから降りるか選択する方式。1人が競りから降りたら、残った1人が最後に宣言した額を支払いカードを入手します。
色のカードと王様カードは金貨カードで支払いをしますが、金貨カードは宣言した額分の枚数の手札を捨てて支払います。
1枚ずつ配分するので強いジレンマのあるドラフトと、ある程度山の中に入っているカードがわかっているからこそ資金の配分や競りの金額の釣り上げで悩む競りを組み合わせたシンプルだけど練られたルールが素晴らしい作品です。
やってることは腹の探り合いですが、最後に手札を公開するまで自分の策も相手の策も実ってるかがわからないので、大抵上手くやれている気分になれるのも良いところ。
答え合わせで本当に自分の策が実っていても、完全に相手の策にやられていても、何故そういう策を取ったのかという感想を言い合うのがとても楽しいです。
3人プレイがベストのゲームではありますが、2人プレイでもゲームの本質の部分がつまらなくなるということはなく、3人以上で遊ぶ時と比べると手番でやることが簡素になり、よりスピーディに遊ぶことができます。
論理的思考がものを言う、アブストラクト系ボードゲーム
グレートプレインズ
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 3,960円 |
「大いなる平原」の支配権を争う陣取りアブストラクトゲーム。
7枚のタイルをランダムに組み合わせてマップを作り、先手のプレイヤーから交互に洞窟タイルを3枚置いたらゲーム開始。その後は手番ごとに自分の洞窟か、すでに置かれている自コマに隣接する低地(緑色と黄色のマス)の空きマスにコマを一つずつ置いていきます。両プレイヤーが全てのコマを置いたらゲーム終了で、連続して連なっている草地マス(黄色マス)を一つの平原として、各平原ごとに相手より置いてあるコマが多いプレイヤーが「その平原のマス数+その平原にある泉の数」の点数を得ます。
得た点数の合計が多いプレイヤーが勝利します。
動物の絵が描かれたマス(緑色マス)にコマを置くと描かれている絵と同じ動物のタイルが得られます。入手した動物タイルを自分の手番に使うことで特殊行動を行うことができます。
動物タイルは3種類あり、それぞれの効果は
- 馬…隣接マスではなく、2マス先のマスにコマを置ける
- 鳥…山(灰色マスを飛び越えて反対側のマスにコマを置ける)
- 熊…相手のマスにあるコマを押し出して自分のコマを置ける。相手のコマが押し出された先が山かゲームボード外の場合、その相手コマをゲームから除外する。
です。
ほとんど交互にコマを置いてくだけのゲームですが、動物タイルがどれもシンプルだけど強力でゲームの戦略に深みを出しています。
動物タイルが強力だからといって動物タイルを取りまくってると平原でのマジョリティ争いに出遅れてしまうので、バランスが大事……と思いきや各動物タイルが3枚しかないのを利用して独占して相手に与えない戦略も強いです。
ゲーム性はシンプルですが、ゲームとしての無駄が全くなく、完璧なゲームバランスで楽しく悩ませてくれます。一手一手で考ることは大変シンプルなのでサクッと短時間で遊べるけど戦略性は非常に高いです。
新たな2人専用戦略ゲームの定番になりうる傑作ボードゲームです。
フィリット
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 10~20分 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 3,278円 |
フィリットは2019年のゲームマーケット大賞で優秀賞を受賞した、自分のコマが通過したマスに自分の色のチップを置いていき、全てのチップを使い切ったプレイヤーが勝者となるボードゲームです。
手番毎にプレイヤーはコマの移動とストーンの移動を行います。
コマの移動では他のプレイヤ―のコマ、中央の空白マス、ストーンにぶつかるまで1直線に移動し、移動したルート上に自分のチップを置いていきます。このとき、他のプレイヤーのチップがあるマスを通過した場合、そのプレイヤーに置いてあるチップを返し、自分のチップを置けます。
ストーンの移動では盤面にある自分の色のストーン1つを隣接する1マスのいずれかのマスに移動させます。このとき移動先のマスにコマ、チップ、ストーンがあった場合、移動先のマスにあったものと位置を入れ替えます。
シンプルですか、どのルートを通るのか、ストーンで妨害するのか、それとも自分のルートを開けるのに使うのかなど数手先を読んで手を考えないといけない高い戦略性を持っています。アブストラクトの面白さが詰まった傑作ボードゲームです。
ピロス
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 10~20分 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 6,600円 |
『ピロス』は2色の球を交互に置いていき、ピラミッドの頂点に自分の球を置けたら勝ちの2人用ボードゲームです。
各プレイヤーは自分の色の球を15個ずつをストックとして持っており、手番毎にストックから球をボードに置いていきます。4個の玉が正方形上に並んでいるところがあれば、その上に球を置くことができます。球を上にのせるときはストックの球を使わずに自分がすでに配置している、のせる場所より下の段にある球を移動させることもできます。
また、自分の球だけで正方形を作れたら、ボードにすでに置いてある球を1~2個回収してストックに戻せます。
勝つためには自分のストックの球を節約して、相手にストックの球を使わせる、ということはすぐにわかるのですが、どうやってその状況に持っていくのかが意外と難しい。良くできたアブストラクトゲームのお手本のようなシンプルで奥深いゲームです。
通常版の他にボードが小さくて価格が安い『ピロス・ミニ』もあります。
ツィクスト
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 12歳~ |
定価(税込) | 4,730円 |
縦24列×横24行の穴が開いているボードの両端にある自分の色のラインを、穴に差し込める「ペグ」とペグ同士をつなげる「ブリッジ」を使ってつなげるゲーム。
手番にやることは、ボードの好きな位置にペグを差し込み、2つのペグがブリッジが架けれる位置関係(チェスのナイトの移動の位置関係)になったらブリッジを架けるだけ。極限までシンプルなルールですが、恐ろしく奥が深い陣取りゲームです。
ボードゲーム界の巨匠、アレックス・ランドルフが1957年に紙ペンゲームとして考案して以来、60年以上に渡り愛されてきた不朽の名作です。
それはオレの魚だ!
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 1,760円 |
「それはオレの魚だ!」は、ペンギンたちが氷上で魚を取り合う陣取りゲームです。
各プレイヤーが自分のペンギンの配置をしてゲーム開始。
手番が来るたびにペンギンをそのペンギンが乗っているタイルから一直線上にある任意のタイルに移動させます。ただし、この時、他のペンギンがいるタイルや穴がある場所を飛び越えるように移動することは出来ません。ペンギンが移動したら、移動前にいたタイルを獲得でき、タイルに描かれている1~3匹の魚がプレイヤーの得点になります。
これを繰り返し、全プレイヤーのペンギンが動かせなくなったらゲーム終了です。魚を一番多く獲得したプレイヤーの勝ちです。
見た目は可愛いですが、中身はすごく良くできたかなり頭を使う陣取りゲームです。シンプルでお値段も安く、誰にでも勧めれるボードゲームです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
マンカラ・カラハ
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 10分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 2,420円 |
紀元前のアフリカに起源を持ち、世界最古のボードゲームの1つと言われているゲームです。
ゲームボードは上下2列あり、それぞれに6つの丸い穴(ポケット)があります。ボードのサイドには大きな穴(ゴール)があります。
ボードを挟んでプレイヤーが向かい合い、自分の側の1列のポケットが「自陣」で自分の右側のゴールが自分のゴールです。各ポケットには4つの石が入っており、この石を手番毎に移動させ、自分のゴールに多く入れたプレイヤーが勝ちとなります。
手番では自陣のポケットを1つ選び、そこに入っている石を全部取り、反時計回りにポケットと自分のゴールに1個ずつ石を置いていきます。この時、石の最後の1つが自分のゴールに入ったら続けて手番を行うことができます。また、石の最後の1つが自陣の空のポケットに入った場合、そのポケットの向かい側にある相手の陣地のポケットの石を全て、自分のゴールに入れます。
これを繰り返しどちらかの陣地のポケットがすべて空になったらゲーム終了です。ゲームが終了した時点で、自分の陣地のポケットに石が残っているプレイヤーは、その石すべてを自分のゴールに入れます。
長い歴史があるだけありシンプルなルールですが、先読みが重要な大変奥が深いゲームです。
ローゼンケーニッヒ
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 3,850円 |
イギリスで実際にあった「薔薇戦争」がモチーフの2人用対戦ゲーム。
ゲームボードの中央に王冠コマを置き、各プレイヤーに表向きで公開されている5枚の剣のカードと、4枚の騎士のカードを配ってゲームを始めます。
各プレイヤーは交互に手番を行い、手番では「進軍」か「剣カードを1枚引く」をします。どちらもできない場合「パス」をします。
「進軍」では剣カードを使い、王冠コマを移動させます。剣カードには数字と8方向のいずれかを向いてる剣が描かれているので剣の向いてる方向に、数字の数だけ王冠コマを移動させます。移動先が空きマスなら、自分の色の薔薇コマをそのマスに置き、相手の薔薇コマがあるマスなら騎士カードを一枚捨て札にし、そのコマを自分の色のコマにします。自分のコマのあるマスには移動できません。
「剣カードを1枚引く」をしたら山札から剣カードを1枚引き自分の前に置きます。手札の上限は5枚で5枚持ってる時はこのアクションは行えません。
両プレイヤーが共にパスをするか、最後の薔薇駒が置かれたらゲーム終了で得点計算を行います。得点は縦横で連続している自分の色の薔薇コマの数の2乗の合計になります。例えば2マス連続しているコマと3マス連続と5マス連続がある場合、4+9+25=38点になります。
限られた移動手段の中での手の読み合いが熱く、剣カードを引くことによる戦局の変化を考えるのが楽しい、駆け引き・運・戦略のバランスが非常に取れた傑作2人用ボードゲームです。
アズール
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30~45分 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 6,600円 |
2018年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞したタイル配置ゲーム。王宮の壁にタイルを敷き詰めるゲームです。
ゲームはタイル獲得→図案ラインに配置→壁に貼るを繰り返して進めます。
「タイル獲得」では小さな丸いボード1つ選び、その上に乗っているタイルのうちの1色を選び、その色のタイルを全部取り、残ったタイルを全部テーブル中央に置くか、もしくはテーブルの中央にあるタイルのうちの1色を選び、その色のタイルを全部取ります。
「図案ラインに配置」では個人ボードの左側の「図案ライン」にタイルを配置します。図案ラインは5段あり、それぞれ1~5個までタイルを置くことができます。既に置かれているタイルがある段には同じ色のタイルしか置くことは出来ません。また、段がいっぱいになり置けずに余ったタイルはボード下部の「床ライン」に置かなければなりません。床ラインのタイルはマイナス点になります。
「図案ラインに配置」が終わったら、「図案ライン」のマスが全部埋まってる段のタイルを壁に貼ります。「図案ライン」の右側に壁エリアがあるので、マスが全部埋まってる「図案ライン」のタイルを1枚取り、同じ段の同じ色の壁に配置します。同じ段に残っている他のタイルはゲームから除外します。壁にタイルを貼ると縦横に繋がっているタイルの枚数分の点数がもらえます。
誰かが壁のタイルを横一列に5枚並べるとゲームは終了です。終了時に壁のタイルが横一列に5枚並んでいる、縦一列に5枚並んでいる、同じ色のタイル5枚を配置するのいずれかの条件を満たしたらボーナス点をもらえます。
とにかく見た目がきれいなゲームですがそれだけでなく、しっかりじっくり考え、先を読んでタイルの獲得、配置を行う必要がある大変頭を使うゲームです。ゲームにある程度慣れている人同士が遊ぶとマイナス点を相手に以下に押し付けるかを考える、かなりバチバチしたゲームになります。
何人で遊んでも楽しめるゲームですが、2人プレイが最も戦略的なプレイを楽しめます。
パズル的なゲームが好きな方、シビアな対戦をしたい方にはおすすめのボードゲームです。
アズール:サマーパビリオン
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30~45分 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 6,160円 |
2018年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞した『アズール』の姉妹作です。菱形のタイルを使って綺麗なサマーパビリオンを作り、多くの点数を稼ぐことを目指します。
ゲームは大きくタイル獲得のフェイズとタイル配置のフェイズに分かれています。
タイル獲得では小さな丸いボードの上に置かれているタイルを1つ選び、その上に乗っている同じ色のタイルを全部取り残ったタイルを全部テーブル中央に置くか、テーブルの中央にあるタイルの中から同じ色のタイルを全部取ります。テーブル中央から取る時は、取ったタイルの枚数分だけ点数がマイナスされます。
タイル配置では自分のボードにタイルを配置します。タイルと同じ色の場所にそこに書かれている数字の枚数だけタイルを持っていたら配置することが出来ます。配置したら連続して連なっているタイル1枚につき1点獲得できます。また、特定の場所にタイルを置くとボーナスで追加のタイルを獲得することが出来ます。
ゲーム終了時に各色の星形を全部タイルで埋めたり、1~4の数字のいずれかを全部埋めたりすると高得点がもらえるので、それを狙って配置していきます。
「アズール」もそうでしたが、2人で遊ぶと先読みと駆け引きが重要な高度な戦略が求められるゲームになります。
「アズール」は相手の妨害をする要素が大きかったのに対し、こちらはその要素を薄れさせて、自分の考えた通りに高得点を目指せるゲームになっています。
どちらが良いというわけでもありませんが、個人的にはサマーパビリオンの方が好きです。
Ostle(オストル)
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 5~15分 |
対象年齢 | 6歳~ |
定価(税込) | 110円 |
自分のコマと穴を動かして相手のコマを盤上から落とし、取るゲーム。
自分の手番にできることは、自分のコマか、丸い穴を1マス動かすこと。コマは移動する方向に他のコマがある場合、何個でも同時に押して移動することができ、穴は空いてるマスにしか移動できません。
コマを盤の外に押し出すか、穴のあるマスに押すと取ることが出来ます。相手のコマを2個取ったら勝ちです。
将棋などのようにものすごく複雑な先読みをする必要はなく、次の一手がとても読みやすい超シンプルなゲームですが、ゲーム性は奥が深く、かなり考えさせられます。
最近では、ダイソーで110円で売られており、安く簡単に入手できるのも大変良いです。
また、もともとあった製品版は定価で1650円しますが、筒状のおしゃれな入れ物に入っていて、デザインも何種類かから選べます。
コリドール
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 15分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 6,600円 |
『コリドール』は手番に1マス進むか壁を置くかを選び、他のプレイヤーより早くゴールにたどり着くことを目指すゲームです。
壁はただ相手の進路を妨害するだけではなく、自分の道を確保することにも使えます。
シンプルでやることが2つしかないゲームですが、壁1枚でそれまで有利だったのが一気に形勢逆転されることもある、やればやるほど奥深さが見えてくるゲームです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
パッチワーク
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 15~30分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 3,300円 |
『パッチワーク』は「アグリゴラ」の作者、ウヴェ・ローゼンベルクが作った9×9マスのゲームボード上に、より素晴らしいパッチワークキルトを作ることを競う2人用のゲームです。
プレイヤーは毎手番、円を描くように置かれたパッチタイルの中からポーンコマの置かれている所から時計回り方向で3枚先までのパッチタイル1枚を選んで獲得し、そこにコマを進めるか、時間マーカを相手の時間マーカ―の1マス先まで進めて、進めたマス数のボタンを獲得するかを選びます。
パッチタイルを獲得することを選んだ場合、コストとしてボタンを支払わないといけません。コストを払い、自分のキルトボードにタイルを置き、タイルに書かれている「時間」の値だけ時間マーカーを進めます。
各プレイヤーの時間マーカーがゴールにたどり着いたらゲーム終了となります。自分が持っているボタンの数からキルトボード上の空きマス1つにつき2点を引いた点数が得点になり、得点が多い方が勝者となります。
見た目は可愛いけど実は相手の手を先読みするのが重要な、シビアで頭を使うゲームです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
短時間でしっかりした遊び応え。中量級ボードゲーム
マスター・オブ・ルネッサンス
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 45~60分程度 |
対象年齢 | 14歳~ |
定価(税込) | 5,720円 |
シンプルでお手軽に遊べるけど捻りが効いたシステムで楽しませてくれるエンジンビルド系ボードゲーム。
ゲームの進行は非常にシンプルで、手番毎に「市場から資源を得る」「発展カードを1枚購入する」「生産力を発動させる」の3つのアクションのうち1つを選んで実行するだけです。
エンジンビルド・拡大再生産のボードゲームによくある、資源を得て、その資源を使ってエンジンを作り、エンジンを使ってより多くの資源や勝利点を得る、という仕組みが基盤になっているゲームですが、3つのアクションのそれぞれにパズル的な制限がかけられているのが特徴です。
一番特徴的なシステムが市場と倉庫のシステムです。市場は下の写真のような4×3のマーブルが並べられたものになっています。 トレイの段か列を1つ選びその段か列に並んでいたマーブルに対応する資源を得て、その後、その、段列に余っているマーブル1つを押し込み、並びを変更します。得た資源は「倉庫」に保管されます。倉庫は3つの貯蔵所に分かれており、それぞれに1個、2個、3個の資源を置くことができます。ただし、1つの貯蔵所には1種類の資源しか置けず、3つの貯蔵所にはそれぞれ異なる種類の資源を置かないといけません。獲得した資源を倉庫に置くことができない場合、資源を破棄することになりますが、破棄した資源1つごとに、他の各プレイヤーが勝利点やゲーム終了条件に関わる「信仰点」を1点得てしまいます。
資源は「生産力の発動」で発展カードの効果を使って得ることもできます。「生産力の発動」 で得た資源は制限なく資源を保管できる「金庫」に入るため、多くの資源を持つためには「生産力の発動」を使わなければいけません。
「生産力の発動」 は市場からの資源の獲得のように直接的に資源を得ることはなく、必ず何らかの資源を使って他の資源を得る「変換」をすることになります。1個の資源が他の2個の資源になったりというように個数が増えることはありますが、大きく資源が増えることはあまりないので、どんどん資源がインフレしていく拡大再生産の爽快感は薄めになっています。その分、資源の変換が上手くかみ合いエンジンが回り始めた時の気持ちよさはかなり大きいです。
全体的にタイトな作りになっており、ジレンマが強い通好みなゲームですが、その割にシンプルで軽く遊べるので少し複雑なゲームを遊びたいと思っている初・中級者にもおすすめです。
遊ぶ人数が増えるほど市場と入手できる発展カードの予測が立ちにくくなり、このゲームの醍醐味であるパズル的な部分が薄くなっていきます。そのため2人で遊ぶのが一番このゲームを楽しめます。
ハンザ
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45~60分 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 6,160円 |
バルト海のハンザ同盟をモチーフにした交易ゲーム。
船でバルト海にある都市を巡り、商館を建て、商品を購入し、商品を売却して勝利ポイントを獲得します。勝利ポイントを一番多く獲得した人が勝利となります。
船をマップにある矢印に従い移動させるのと、商品の購入にコインを使うのですが、コインは毎手番3枚入手でき、次の手番に3枚まで持ち越すことが可能です。つまり、このゲームのコインは従来のゲームの「お金」というよりも「アクションポイント」に近い役割を持っています。この「アクションポイントを持ち越せる」要素が自分の手番開始時の船の位置が重要なゲーム性と相まって深い戦略性を生んでいます。
基本セットだけでも非常に面白くおすすめなゲームですが、拡張の「変化の風」を入れると更にゲームの完成度が増し、戦略性も高くなり隙のないゲームになります。その代わりプレイ時間が60分を超える重量級ゲームになります。プレイ時間が増してもより深みのあるゲームを遊びたい人におすすめです。
対戦相手との手の読み合いが面白いゲームですがプレイ人数が多いと予測が困難になるので、2人で遊ぶのが一番楽しめます。
ハンザはgamefieldで販売されています。ハンザ拡張もgamefieldで販売されていたのですが残念ながら今(2024年8月22日時点)は在庫切れとなっています。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
カートグラファー
プレイ人数 | 1~100人 |
プレイ時間 | 30~45分 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 2,640円 |
ファンタジー世界の地図を描く紙ペンゲーム。同じく紙ペンゲームのWelcome to…に引けを取らないくらい面白いゲームです。
プレイヤーは四角いマス目で区切られたシートに全プレイヤー共通の探索カードの山からめくられたカードによって指定された1~5マスの地形(森・川・村・農場・モンスター)を書き込んでいきます。ゲームは春夏秋冬の4ラウンドに分かれており、各ラウンドの終わりに得点計算を行い、最終ラウンド終了後に得点が一番高かったプレイヤーが勝者となります。
得点の計算方法はゲーム開始時に16枚の中からランダムで選ぶ、4枚の得点カードで決まります。得点カードには「連続して連なっている、村の塊の中で最も大きなもの1つの1マスにつき1点」「森林マスのある行および列ごとに1点」など様々な得点条件が書かれています。4枚の得点カードをそれぞれABCDの4つのアルファベットに当てはめ、各ラウンド毎に2つの得点カードの条件から得点を得られます(春はAB、夏はBC、秋はCD、冬はADのカード)。
探索カードの山からモンスターが出てきた時は自分の隣のプレイヤーのシートにモンスターのマークを書き込みます。モンスターのマスに隣接する空きマスは毎ラウンドごとにマイナス1点をもたらします。
遊ぶたびに変わる得点方法とランダムで引かれる探索カードのおかげでやるたびに違うゲーム展開になるのでリプレイ性は非常に高いです。モンスターによる適度なインタラクションも素晴らしく、モンスターのマイナス点を放置するとそれが原因で負けることもあるけど、防ぐ方法がないこともほぼなく、得点の獲得とマイナスを防ぐのをどちらを優先するかというジレンマに悩まされる絶妙なバランスになっています
なにより一番素晴らしいのは毎度毎度適度に悩まされるゲームバランスの良さ。何を優先するのか、どこで得点を得るのか、しっかり考えさせられます。
2~100人まで何人で遊んでもゲーム性が全く変わらず、プレイ時間も基本同時進行なのでほぼ変わらず、リプレイ性もものすごく高く、ソロプレイも面白いのに定価は税込2,640円と安価。一家に1台レベルで持っていていいボドゲです。
姉妹品の「カートグラファー 勇者たちの門出 完全日本語版」もおすすめです。
基本的なゲームの流れに大きな変更はありませんがモンスターを退治できる「勇者カード」が新要素として加わっています。
パンデミック:新たなる試練
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 45分程度 |
対象年齢 | 12歳~ |
定価(税込) | 5,500円 |
『パンデミック』は世界中に蔓延しているウィルスの進行を食い止めながら、治療薬を作って世界を救う協力型ボードゲームです。
プレイヤーはそれぞれ固有の特殊技能を持った専門家になり、その能力を活かし協力し合いながら、世界中の都市を移動してウィルスの拡散を防止し、ワクチンの研究、開発おこなって撲滅を目指します。
ウィルスは毎ターンどこかの都市を侵し、ちょっと気を抜くとたちまちアウトブレイクが発生し、あっという間に蔓延しゲームオーバーとなってしまいます。
高難易度でハラハラする感じがたまらない、クリアしたときの達成感が最高なゲームです。
2人で遊ぶときは普通に1人1キャラで遊ぶのも楽しいですが、1人2キャラ担当して遊ぶのが色々な能力が使えてより楽しいのでおすすめです。
定価13,200円とお値段は張りますが、豪華仕様の「10周年記念版」もあります。
『パンデミック:新たなる試練』のコンパクト版『パンデミック:ホットゾーン』もおすすめです。「新たなる試練」よりも難易度が少し低く、長くて30分でゲームが終わるので軽く遊ぶのにうってつけです。
レス・アルカナ
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 20~60分 |
対象年齢 | 12歳~ |
定価(税込) | 5,500円 |
魔法使いになり、たった8つだけのアーティファクトを駆使して「力ある大地」や「モニュメント」を奪い合うゲーム。
各プレイヤーは8枚のカードで構成されたデッキを持っており、このカードを使い、リソースを増やし、場にある「力ある大地」や「モニュメント」 を入手し、勝利点を10点集めることを目指します。
いかに8枚のカード、毎ターン変わるマジックアイテム、「力ある大地」や「モニュメント」の効果をコンボさせて、効率よくリソースと勝利点を稼ぐのかを考えるのが楽しいゲームです。
各カードの効果を把握し、効率の良いコンボを決めれるようになると非常に面白いですが、逆にコンボやシナジーが解るまでは少し敷居が高いです。8枚のデッキは初回プレイ用の推奨デッキがあるほか、ランダムで8枚配るルールと、カードドラフトをするルールがあります。最初は推奨デッキで流れを掴んで、掴めたらランダムでいろいろのカードを使ってみて、慣れてきたらドラフトするのがおすすめです。
ゲームに慣れた同士が対戦すると早い時は5ターンでゲームが終了します。そのため1手1手が非常に重要です。デッキから手札に来るカードはランダムなので、どの順番でカードが来るかによって臨機応変に戦略を変えないといけません。たった8枚で戦うのに毎回戦略をしっかりと考えないといけない奥深さがこのゲームの最大の魅力です。
ガチの対戦を楽しみたいなら2人プレイが一番です。3人以上のプレイだと場の変化の予測が立てにくくなりパーティーゲーム感が増します。
ファミリア
プレイ人数 | 1~2人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 2,200円 |
マフィアのボスになり、手下を使って組織を拡大させていくカードゲーム。
ゲームに使うカードは赤(名門)、青(仕切り屋)、黄(愚連隊)、緑(傭兵団)の4つのファミリーに分かれており、それぞれ0~4のランクとランクが大きいほど多くなる勝利点を持っています。
各プレイヤーは手札としてランク0のカードを各色1枚ずつ持った状態でゲームを開始し、場(ストリート)にいるカードをスカウトする(手札に加える)ことで自分の組織を大きくしていきます。
スカウトはランク0のカードならただで、1~4のカードの場合、手札から同色のランクが1つ下のカードを2枚使用することでできます。
各色のカードはそれぞれ以下のような特殊能力を持っています。
赤(名門):能力がない代わりにゲーム終了時に獲得できる勝利点が大きい
青(仕切り屋):そのカードのランクの数と同じ枚数、手札と使用済みのカードを置かれている、組事務所のカードを交換できる。
黄(愚連隊) :そのカードのランクの数と同じ数だけストリートのカードのランクを下げる。
緑 (傭兵団):スカウトの際にそのカードのランクより小さいランクの他の色のカードとして使用できる。
特殊能力を活かし、ストリートからギャングをどんどん獲得していき、ゲーム終了時に手札と組事務所のカードの勝利点合計が一番多いプレイヤーが勝者となります。
ゲームの展開に派手さがなく、非常に地味なゲームですが、コツコツ積み重ねて組織を拡大するのが癖になるいぶし銀的なスルメゲーです。
カルカソンヌ
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 30~45分 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 3,500円 |
一番好きなボードゲームとして挙げる人も多いタイル配置ゲーム。
順番に配られる地形タイルをすでに置かれているタイルと繋がるように配置し、配置したタイルの中に描かれている道、城壁の中、草原、修道院に自分のコマを置き、コマ置いている地形を完成させることによって得られる点数を競います。
点数計算が多少面倒という弱点はありますが、シンプルなルールで誰でも楽しめ、やりこめば奥深さを味わえるゲームです。
5人まで遊べるゲームですが、人数が増えるほどタイルの引き運の要素が強くなってしまいます。対戦ゲームとしては2人でのプレイがベストです。
クイーンドミノ
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 4,400円 |
2017年ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した「キングドミノ」の続編。王国を作り名声を得る、大変シンプルなタイル配置ゲームだったキングドミノに建物の建設などの要素を足し、よりゲーマー向きにしたゲームです。
4つのタイルから1つを選び、選んだタイルによって次にタイルを選択するときの順番が決まるという基本は一緒で、土地から金を得る徴税、お金を使って建物を建設する要素を足してあります。
シンプルで短時間で終わる良さがあったキングドミノの得点に関わる要素を増やしゲーマー向けに作り直したゲームで、キングドミノがシンプルすぎて物足りないという人に是非遊んでみて欲しい作品です。
人数が増えるほど、後手番の不利益が大きくなるので2人戦がベストのゲームだと思います。なにより2人戦だと7×7の大きな王国を作れるのが楽しいです。
世界の七不思議デュエル
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30分前後 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 4,950円 |
最大7人で遊べるカードドラフトゲーム「世界の七不思議」を2人専用ゲームにアレンジした作品。
「世界の七不思議」は非常に評価の高いゲームですが、2人で遊ぶならこちらの方が圧倒的に面白いです。
「世界の七不思議」は手札のカードをドラフトして使用する「ブースタードラフト形式」でしたが、こちらは、場にあるカード順に1枚ずつ取って使用していく「ロチェスタードラフト形式」になっています。
場にあるカードは様々な施設を表していて、プレイヤーは毎手番カードを選んで入手し、コストを払って「建築」するか、「売却」して金を得るか、各プレイヤーがゲーム開始時に4枚持っている「七不思議」を建築するのに使うかします。建築した施設や七不思議から得た資源を使って、より高位の建物を建設し、勝利点を稼ぐゲームです。
ゲーム終了時により多くの勝利点を得たプレイヤーが勝利する「勝利点による勝利」のほかに条件を達成すると即座に勝利となる「軍事による勝利」と「科学による勝利」があります。どの勝利を目指すかで、戦略が大きく変わるのが面白いです。
複数の勝利条件や、多数のカードの効果を把握しないといけないので多少取っつきにくさはありますが、その分奥が深く、対戦相手との戦略の読み合いが非常に楽しいゲームです。
十二季節の魔法使い
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 60分程度 |
対象年齢 | 14歳~ |
定価(税込) | 6,600円 |
ファンタジーな世界で魔法使いとなり、3年間の間に出来るだけ勝利点を稼ぐ、ダイスドラフト・カードドラフトゲームです。
ゲームの開始時に9枚のカードをドラフトし入手します。カードには様々な効果が記載されており、組み合わせによって強力な効果を発揮したりします。
ゲームは「季節ボード」という季節や年数、その季節の特性などが記されているボードに従って進行します。1年は12ヶ月で3ヶ月ごとに4つの季節に分かれており、このボードを3周、つまり3年間が経過するとゲームが終了し、その時点で一番勝利点を稼いでいたプレイヤーの勝利となります。
ラウンド毎に季節ボードを確認し、その季節用のダイスをプレイヤー人数+1個の数だけ振り、スタートプレイヤーから順に1個ずつダイスを取ります。ダイスには勝利点の入手、カードの入手、プレイできるカードの枚数の増加、カードをプレイするのに使う魔力の獲得などがアイコンで示されています。
ダイスを取ったら、スタートプレイヤーから順にダイスの出目の効果を解決したり、カードの効果を使ったりと言ったアクションを実行します。
ダイスでリソースを増やし、カードを場に出し、それによってさらにリソースを増やし、さらにカードを場に出し、勝利点を獲得するといったコンボを作り出すのが非常に楽しいゲームです。カードによる直接攻撃は少なく、ダイスドラフトなどによる間接的な妨害の方が多いです。
場を構築して勝利点を稼ぐ、ソロゲームに近いシステムにダイスドラフト・カードドラフトによる駆け引きが加わったゲームなので人数によるプレイ感や面白さの差はあまりないので、プレイ時間が短くなる2人プレイが一番おすすめです。
ダイスドラフト・カードドラフトによるゆるやかな駆け引きと、カードのコンボによる勝利点稼ぎが非常に楽しいゲームです。
クランク!
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30~60分 |
対象年齢 | 12歳~ |
定価(税込) | 6,380円 |
盗賊となりドラゴンの巣穴から宝物を盗み出して、生きて脱出することを目指すデッキ構築型ダンジョン探索ゲーム。
このゲームではデッキのカードを使ってダンジョンを探索します。各カードには、新たなカードを購入するための「スキルポイント」、モンスターを倒すのに必要な「戦闘力」、マップを移動するための「移動力」などがアイコンで表されており、カードによってはそのカード特有の能力が書かれています。
これらのカードを使い、ダンジョンを移動し、戦闘を行い、デッキを強化しながらダンジョンにある宝物をできるだけ多く獲得するわけですが、お宝の持ち主は強力なドラゴンなわけで、盗むと当然怒って攻撃してきます。
ドラゴンの攻撃はダンジョン内で不用意な物音(クランク!)を多く出したプレイヤーに向かいやすくなるようになっています。
攻撃を食らいすぎたプレイヤーは気絶してしまい、ダンジョンの上層にいれば得点計算に参加できますが、地下部分にいた場合ゲームから脱落します。
誰かが宝物を持ってスタート地点に戻ってきてから4ターン経過するとゲームは終了します。この最後の4ターンの間、ドラゴンは毎ターン攻撃してくるようになります。宝物を持ってスタート地点に帰ってこれた人はボーナス点をもらえるので、引き際を見極めるのが非常に重要になっています。
レースの要素、カードの効果、マップの構造などを考えるとベストのプレイ人数は3人だと思いますが、2人でも十分面白いゲームです。
勝つためにはダンジョンの奥に行き価値の高い宝物を入手しないといけませんが、引き際を見誤ると最悪ゲームから脱落する、チキンレースの駆け引きと、デッキ構築の戦略性が融合したドキドキハラハラする傑作ゲームです。
クランク!は拡張がいくつか販売されていますが、今でも入手しやすいものの中だと深海がテーマの「クランク! 拡張: 深海の財宝」とマップの表面と裏面で全く違うシステムが楽しめる「クランク! 拡張: 黄金と蜘蛛の糸」がおすすめです。
ジャイプル
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 12歳~ |
定価(税込) | 3,300円 |
商品交易がテーマの2人専用カードゲームです。プレイヤーは対戦相手より裕福になり、マハラジャ専属の商人になることを目指します。
プレイヤーは市場で様々な品物を物々交換で入手し、それを売却することでお金を稼ぎます。
商品を売却することで得られる報酬は早く売った方が高いですが、まとめてたくさん売却するとボーナスが得られるようになっています。
ゲームは最大3ラウンド行い、2ラウンド先取したプレイヤーの勝利となります。
駆け引きが重要な絶妙なゲームバランスの傑作2人用ボードゲームです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
バトルライン
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 2,970円 |
『バトルライン』は古代の戦争をモチーフにした、各色毎に1~10の数字が描かれたものが1枚ずつある6色のカードを使い、9つのフラッグを取り合う2人専用ゲームです。
プレイヤーは自分の手番が来たら、場にある9個のフラッグの前に手札から1枚カードを出し、山札からカードを1枚引きます。これを繰り返し、場に出すカードで役を作り、より強い役を作ったプレイヤーがフラッグを得ることができます。先に5つのフラッグを取るか、隣り合った3つのフラッグを獲得できれば勝ちとなります。
シンプルなルールの中にジレンマ、ブラフ、推理、確率計算、運など様々な要素を絶妙なバランスで盛り込んでいる、ボードゲームの面白さがギッチリ詰まったゲームです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
宝石の煌き
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 5,500円 |
おそらく、日本で最も人気のあるボードゲームのひとつである「宝石の煌き」です。宝石商となり、鉱山や職人を確保し、原石をもとに資産を築いて、地位や名声を手に入れるゲームです。
プレイヤーは手番に5種類の宝石トークンや黄金トークンを入手することができ、それを使って鉱山や職人、運搬手段などが描かれた発展カードを購入します。発展カードには数字が描かれておりその合計である威信ポイントの合計を競います。いずれかのプレイヤーが15威信ポイントに達したらそのラウンドを最後まで行い、ゲーム終了となります。威信ポイントが一番多いプレイヤーが勝者となります。
より多くの威信点を持っている発展カードは、その分高価で、たくさんの宝石を払わないと購入できません。しかし、宝石トークンや黄金トークンは場にある数が限られている上に、最大10個までしか持てないという制限もあります。発展カードは毎手番、その手番にしか使えない宝石を生み出すので、安価で買える発展カードで使える宝石を増やし、高価で威信ポイントが高い発展カードを購入する流れになります。
最大4人で遊べるゲームですが、遊ぶ人数ごとにプレイ感がかなり違い、どれも違った面白さがあります。
タルギ
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 60分程度 |
対象年齢 | 13歳~ |
定価(税込) | 3,080円 |
砂漠の民を率いる部族のリーダーとなり、部族を繁栄させる2人専用ワーカープレイスメントゲームです。
まず、「外周カード」とその内側3×3のスペースに置く「商品カード」と「部族カード」で構成される5×5の盤面を作ります。
ゲームはターン毎に3個のプレイヤーコマを交互に1つずつ外周カードの上に置くことから始まります。相手のプレイヤープレイヤーのコマの対面にはプレイヤーコマを置くことが出来ません。プレイヤーコマを3個ずつ置いたら、それぞれのプレイヤーコマを置いた列が縦横に交差する地点にあるカードの上に部族マーカーを置きます。そしてそれぞれのプレイヤーコマと部族コマが置かれているカードのアクションを任意の順番で行います。アクションは「外周カード」なら描かれている商品のトークンを受け取るか描かれてるアクションを行う、「商品カード」なら描かれている商品トークン、勝利点トークンを受け取る、「部族カード」は描かれた商品を支払って、そのカードを獲得します。
「部族カード」を獲得したら自分の「部族エリア」に配置します。部族エリアには横4×縦3の合計12枚まで置くことが出来ます。部族カードはゲーム終了時に勝利点をもたらす他に「部族エリア」に配置した後に使える能力を持つものや最終得点計算に影響を与えるものがあります。
どちらかのプレイヤーの「部族エリア」に12枚のカードが置かれるか、12ターンが経過したらゲーム終了となり、勝利点の多いプレイヤーの勝利となります。
拡張を入れて遊ぶことを強くお勧めします。カードの取り合いが熱く、シビアで戦略性がかなり高いゲームですが拡張なしだと、やりたいことが出来ないことが多くかなり重いです。拡張には「水」といういつでも商品や金貨と交換できる資源が登場するんですが、これが入ることでゲームの柔軟性がかなりあがり、自由に動けるようになるうえに戦略性もさらに上がります。
「タルギ拡張 完全日本語版」は現在(2024年8月22日)在庫切れで通販での入手が困難になっています。再販などされたらまたこちらでお知らせします。
チャレンジャーズ!
プレイ人数 | 1~8人 |
プレイ時間 | 45分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 5,500円 |
2023年ドイツ年間ゲーム大賞エキスパート部門を受賞したデッキ構築+オートバトルのカードゲーム。
フレーバーとしてはチームを結成して旗を奪い合うフラッグバトル大会での優勝を目指すというもの。
チームのメンバーは攻撃力・防御力を表す数字「パワー」と「特殊効果」を持つカードで表されていています。
これらのカードでデッキを組んで2人プレイでは7ラウンドを戦い、最終戦終了までに獲得したファンの数を競います。
各ラウンドはデッキフェイズとマッチフェイズに分かれています。
デッキフェイズではまず、デッキに追加するカードの山札から5枚カードを引き、その中から1~2枚のカードをデッキに加えます。その後デッキからカードを好きなだけ除外します。
マッチフェイズではまず、先攻を決め、先攻になったプレイヤーのデッキの一番上のカードを公開してその上にフラッグを置きます。後攻のプレイヤーはフラッグの置かれているカードに対して「アタック」を行います。
アタックではデッキの上からカードを一枚ずつ公開していきます。フラッグが置かれているカードのパワーを公開したカードのパワーの合計が超えたら、一番最後に公開したカードの上にフラッグを置き、それ以外の公開したカードをそのカードの下に重ね、今度は専攻プレイヤーが新たにフラッグが置かれたカードに対してアタックを行います。
フラッグを失ったカードとその下に重ねられているカードは各プレイヤーごとに6席ある「ベンチ」に並べます。
交互にアタックを繰り返し、ベンチにカードを置く際に必要な分の席が空いてないか、アタック中のプレイヤーがフラッグを持っているカードのパワーを超えられない状態になったら、その時フラッグを持っているプレイヤーがラウンドに勝利します。
勝利したプレイヤーはそのラウンドで獲得したファンの数が書かれたトロフィーを獲得します。
デッキ構築カードゲームのデッキ構築以外の部分を削りに削ったゲームで、戦闘部分がほぼオートなこともあり、カードの引き運が悪ければ強力なデッキを組めていてもあっさり負けます。けど、1ゲームで7戦もするのでやはりデッキを上手に組める人が最終的に勝利することが多いです。
カジュアルですが運だけのゲームではなく、デッキ構築の腕前は確実に勝利に影響を与えます。
うまくいかないときは運のせいにできて、自分が想定した通りのコンボが運よく発動した時は大変嬉しい、カードを引くたびに一喜一憂できる大変楽しいゲームです。
3人以上のプレイでは対戦相手を変えながら1対1の対戦を繰り返す形式になり、カードゲーム大会をしている雰囲気が味わえるので3人以上でのプレイの方が本領を発揮できるゲームではありますが、2人プレイでもカードゲームとしての面白さは変わらず、楽しさは十分味わえます。
遊び応え抜群!2人で遊べる重量級ボードゲーム
イーオンズ・エンド
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 60分 |
対象年齢 | 14歳~ |
定価(税込) | 6,380円 |
魔術師になって超強力な能力を持つ敵と戦う協力型のデッキ構築ゲーム。
ターン制RPGの戦闘部分をデッキ構築型カードゲームにしたようなゲームで、デッキ構築型のゲームとしては捨て札を山札に戻すときにシャッフルしない(捨て札に捨てた順番でカードが引ける)というシステムが最大の特徴です。
引くカードをある程度コントールできるので、自分の狙った展開に持っていきやすくなっているのですが、それでもなかなか勝てないくらい敵が強くやりごたえ抜群です。
敵キャラクターは4種類いて、それぞれユニークな特殊能力や特殊ルールを持っており、どれも攻略の仕方が違います。さらにプレイヤー側の魔術師もそれぞれ能力の違う8人から選べ、ゲーム中に使うカードを購入するカードサプライも27種類あるカードの中から9種類を選ぶ形になっています。
戦略の幅は広く、リプレイ性は非常に高いです。
何人で遊んでも面白いゲームですが、プレイ人数が多いと意見の擦り合わせに時間を取られやすいです。勝利の喜びを分かち合いつつ重くならない、2人プレイがベストだと思います。
アンドールの伝説
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 120~180分 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 6,160円 |
「アンドールの伝説」は勇者になり、怪物たちから「アンドール王国」を守る協力型ファンタジーRPGです。それぞれ目的などが違うシナリオに沿って進行するゲームで基本セットには5つのシナリオが付属しています。
RPG系のボードゲームはたくさんありますが、その中でも抜群に遊びやすいゲームです。ルールが比較的シンプルなのもありますがゲーム自体にチュートリアルが組み込まれていて、ガイド付きでプレイしながらルールを理解できるように作られているのも大きいです。
シンプルだから簡単なゲームなのかというとそんなことは全くなく、どのシナリオも絶妙なゲームバランスで、毎回ギリギリの戦いを味わえます。
シナリオの都合で複数に分かれて行動しないといけなくなることが多いのですが、基本的にモンスターと1対1で戦うとかなり高い確率で負けるバランスになっており、自然とみんなで相談し、効率よく動けるように調整するようになり、自然と団結できるのも良いところです。
プレイヤーが使用する勇者たちはそれぞれ能力が違い、それぞれの得意分野を活かして攻略をするのが楽しいゲームなので、2人で遊ぶときは1人2キャラクターを担当し遊ぶことをおすすめします。
テラフォーミング・マーズ
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 120~180分 |
対象年齢 | 12歳~ |
定価(税込) | 7,700円 |
世界最大のボードゲームサイト「BGG」の総合ランキングで4位の火星開拓ゲーム。火星を開拓する企業としてテラフォーミングへの貢献度を競います。
貢献度の主な獲得方法は、テラフォーミングの指標となる温度・酸素・海洋の3つのグローバルパラメータの上昇、土地の緑地化などです。
これらをお金を払って実行できる標準プロジェクトと、ドラフトして購入するプロジェクトカードの効果を使って行い、3つのグローバルパラメータを最大まで上げるとゲーム終了になり、最終得点計算後の貢献度が1番高いプレイヤーが勝利となります。
3~4人で遊ぶのがベストのゲームですが、2人プレイでもすごく楽しいです。ゲームの終了条件に関わる3つのグローバルパラメータは全プレイヤーで共通なので2人プレイだとゲームまでのターン数が多くなります。その分 、入手できるカードの枚数も増えるので、カードのコンボや戦略を試しやすいです。
やれることが多くて初めて遊ぶ人は何をやったらいいのか戸惑うことが多いゲームですが、その分戦略の幅は広く、やればやるほど面白くなる、奥の深いゲームです。
スピリット・アイランド
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 90~120分 |
対象年齢 | 14歳~ |
定価(税込) | 9,900円 |
島に宿る精霊たちとなり、島の原住民と協力して押し寄せてくる侵略者たちを撃退するタワーディフェンス型協力ゲーム。BGGの総合ランキングで12位、ソロゲームランキングで1位の非常に評価が高いゲームです。とにかくめちゃくちゃ面白いおすすめゲームです。
ゲームとしては、精霊の住処を増やすことで精霊の能力を強化し、能力カードや固有能力で侵略者を攻撃して、恐怖を与えて島から追い出すという内容になっています。侵略者に恐怖を与えるほど勝利条件が緩和されていくのですが、その勝利条件を満たす前に侵略者たちによって大地が荒廃されすぎるか、入植が終わってしまうか、精霊が消滅させられたら、負けとなります。
侵略者たちは毎ターン土地で略奪を行い、町や都市を建設し、島の内部へ勢力を広げようとしてきます。この侵略のペースがかなり早くちょっと油断するとあっという間に島が荒廃してしまいます。
ゲームのシステム自体は比較的シンプルなんですが、非常に考えどころの多い難しいゲームになっており、やりごたえ抜群です。
BGGソロランキング1位のゲームですが、実はベストプレイ人数は2人です。他のプレイヤーに使うと効果が強くなるカードもありますし、複数の精霊の能力やカードのシナジーを考えるのも面白い。考えどころが非常に多いので相談するのが楽しいのも良いです。逆に3人以上になると考えることが多すぎて楽しいけどかなりキツいです。2人で遊ぶ協力ゲームを探している人には非常におすすめの作品です。
ロビンソンクルーソー呪われた島の冒険
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 60~120分 |
対象年齢 | 14歳~ |
定価(税込) | 8,580円 |
シナリオ形式の協力型サバイバルアドベンチャーボードゲーム。
無人島に流れ着いた漂流者となり、島を探索し、食糧や素材を集め、シェルターや柵を作って自然の脅威から身を守ったりしながらシナリオ毎に違う目的の達成を目指します。
生き残るためのリソースが基本カツカツなので作業を分担して効率よく進めないとクリアできません。難易度は相当高いです。
シナリオによって目的はかなり違い、救難信号出せる状態にして助けを待つ、島の呪いを解く、キングコングを捕獲するなど、バラエティーに富んだシチュエーションで遊べます。
シナリオは一度クリアしたら遊べないものではなく、島で起きるイベントがカードで管理されていて、展開が毎回変わるのでリプレイ性はかなり高いです。
プレイする人数ごとに上手に調整されていて何人でも楽しく遊べます。2人プレイでは大変優秀なフライデーさんがプレイヤーたちを助けてくれます。
アーク・ノヴァ-新たなる方舟-
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 90~150分 |
対象年齢 | 14歳~ |
定価(税込) | 11,550円 |
科学的に管理された動物園の運営者となり、動物の保全活動を行うゲーム。
プレイヤーは手番ごとに手元に並べられたアクションカードから1つを選び、そのカードに書かれているアクションを実行します。
アクションカードは
①カードを獲得する
②自分の個人ボードに動物用の囲い地や売店、展示館などを建設する。
③動物カードを使って、囲い地に動物を収容する。
④動物学協会に職員を派遣して、永続効果や得点を得る。
⑤後援者カードを使って、様々な特殊効果を得る。
の5種類。
アクションカードは1~5の数字が書かれたスロットに置かれており、数字が大きいスロットに置かれているカードほど使用した際の効果が強くなるようになっています。
使用したアクションカードは1のスロットに移動して移動前のスロットを詰めるように他のカードが移動するので、毎手番、5のスロットに置かれているアクションカードを使えば強力なアクションをし続けることができますが、状況によっては弱い状態でも特定のアクションを実行した方が良い場面もあったりするのでアクション選択がなかなか悩ましいです。
ゲームの目的は動物園の人気度を表す「訴求点」と動物の保全への貢献度を表す「保全点」の2つの得点を上げることです。この2つの得点のトラックをボードのそれぞれ逆のサイドからカウンターを進めていき、カウンターが交差したらゲーム終了となります。ゲームの勝者は保全点と訴求点の交差後のスペースの数が最も大きいプレイヤーとなります。
訴求点は動物を園内に配置したり、展示館を配置することで上げることができ、保全点は同種や同地域の動物を集めて保全活動を行ったり、後援者カードの効果で上げることができます。
訴求点の方が簡単に得られますが、最終的に保全点をしっかり上げないと高得点を取るのが難しいつくりになっています。
アクションの効果で入手できるカードは200枚以上あり、同じ内容のカードは1枚もありません。出てくるカード次第で取るべき戦略が大きく変わるのでリプレイ性はかなり高いです。カード次第と書くと運要素が大きく感じるかもしれませんが、強いカードを引くことよりも、状況に応じて的確にアクションを選択していくことの方が重要なつくりになっているので、運要素はそこまで大きくありません。
アクション選択、タイル配置、アクションの強化、ワーカープレイスメント、カードマネジメントなど様々な要素がこれでもかというほど詰め込まれているのに、手番でやることは5つのアクションから1つを選ぶことだけ。細かいルールが多いので最初は少し戸惑うかもしれませんが、意外とプレイ感は軽く、ルールは飲み込みやすいです。
プレイヤー間で絡む要素が少なく、プレイ人数によるプレイ感の差があまりないゲームですが、プレイ人数が増えるほど終了トリガーを引くタイミングが難しくなる、待ち時間が長くなるなどゲームが間延びする要素が増えるので、ベストプレイ人数は2人です。
様々な要素を味わえ、リプレイ性も高い、遊ぶたびにワクワクする傑作ボードゲームです。
ドミニオン
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 4,950円 |
デッキ構築型ゲームの元祖です。ゲーム内でカードを購入しデッキを強化し、そのデッキを使って自分の王国を発展させるゲームです。
各プレイヤーはカードを購入するのに使える「銅貨」7枚、勝利点をもたらす「屋敷」3枚のデッキを持ってゲームを始めます。
各プレイヤーがカードを購入する共通の場には勝利点をもたらす「勝利点カード」、様々なアクションができる「王国カード」、カードの購入に使う「財宝カード」が置いてあります。
自分の手番が来たプレイヤーはデッキからカードを5枚引き、それらのカードを使って場にあるカードを購入したり、様々なアクションを行ったりします。
カードの購入やアクションの使用を繰り返しデッキを強化し、最終的にデッキにあるカードの「勝利点」の合計が一番多いプレーヤーが勝利します。
場に出す「王国カード」は10種類で毎回変更できます。基本セットである「ドミニオン 第2版」だけでも王国カードは26種類あり、カードの組み合わせ次第で有効な戦略がガラッと変わるのが面白い。拡張も多数出ていて、組み合わせるとまさに無限に遊べます。
2人プレイの場合、他のプレイヤー複数人を対象とするカードのコスパが悪くなりますが、基本的なプレイ感は他の人数で遊んだ時とほぼ変わりません。他のプレイヤーのプレイを待つ時間が短くなるので、繰り返し何度も遊びたい人には2人プレイがおすすめです。
現在(2024年8月22日)ネット上で入手困難になっているおすすめボードゲーム
以前に以前に2人で遊べるおすすめゲームとして紹介していたものの、現在(2024年8月22日)通販で入手困難になっているボードゲームをまとめてみました。
実店舗で買い物するときに見かけたらぜひ手に取ってみてください。ボードゲームカフェなどで遊ぶこともできるかもしれません。購入は困難ですが、どれも自信を持ておすすめできる良い作品ばかりです。
SHōBU(勝負)
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 15~30分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 4,180円 |
4つのボードにある石を移動させ、相手の石を1つのボードから全て押し出すと勝ちというゲームですが、石の移動のさせ方が斬新で他にはないゲーム性を持っています。
プレイヤーは手番で、まず自分側のボードにある石を好きな方向に2マスまで動かす「受身の移動」を行います。次に「受け身の移動」で動かした盤と違う色のボード(相手側のボードを含みます)で「受身の移動」と同じ方向かつ同じマス数動かす「攻め手の移動」を行います。「攻め手」の移動では相手の石を1つだけ押すことができます。また押す際に各ボードのいずれかの辺から石を押し出すことが出来ます。
「受け身の移動」と「攻め手の移動」の移動範囲を連動して考えないといけないゲーム性が、斬新でとても戦略性があり、面白いです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
「SHŌBU(勝負)」は現在(2024年8月22日)、メーカー在庫切れで入手困難な状態です。
主計将校: 第二次世界大戦の補給戦
プレイ人数 | 2~6人 |
プレイ時間 | 120分程度 |
対象年齢 | 12歳~ |
定価(税込) | 6,600円 |
第二次世界大戦の補給戦がテーマの戦略シミュレーションボードゲーム。枢軸国(ドイツ、日本、イタリア)か連合国(アメリカ、イギリス、ソビエト連邦)に分かれてチーム戦を行います。
見た目はいかにも重そうなウォーシミュレーションといった感じですが、このゲームの特徴は2時間級のゲームの中では随一と言っても過言ではないプレイ感の軽さ。部隊をマップに置いて占領したり、進軍して敵軍を倒したりするのですが、プレイヤーが手番に行うのはなんとカードを1枚使うことだけです。
1手番に1つのことしかできないことがプレイ感の軽さと1手の重さを生んでおり、先を見据えた戦略が重要なゲームになっています。
1プレイヤーが1国を担当する6人プレイが協力して戦ってる感じも強く、一番このゲームを楽しめると思いますが、その次におすすめなのが2人戦。協力プレイよりも戦略をしっかり立てれるガチ対戦が楽しめます。また、2人プレイだと、各国の特徴や国同士の連携を把握しやすいです。
見た目のいかつさに騙されずに1度遊んでみて欲しい作品です。
「主計将校: 第二次世界大戦の補給戦」は現在(2024年8月22日)メーカー在庫切れです。
グルームヘイブン
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 60~180分 |
対象年齢 | 14歳~ |
定価(税込) | 33,000円 |
世界最大のボードゲームサイト「BGG」で2017年の発売以来ずっと1位に君臨し続けているファンタジーRPG風協力ボードゲームです。プレイヤーは「グルームヘイヴン」という街を拠点にしている傭兵となり、様々な依頼を受けて解決していきます。
ボリュームがとんでもない超大作で、大量のボード、トークン、フィギュアなどで総重量は9.5キロもあります。シナリオが100本以上あり、全部プレイするのには200時間以上かかります。
ダンジョンでの戦闘がこのゲームの主な要素になりますが、この戦闘がとにかく面白いです。
戦闘はヘックス型の戦略シミュレーションになっていますが、移動・攻撃・回復などのキャラクターのアクションをカードによって選択して行います。カードはプレイヤーが使うキャラクター毎に違うものが用意されていて、それらの中から既定の枚数を選択して手札を構築してダンジョンに挑みます。
カードは上段と下段に分かれていてそれぞれ違うアクションが書かれており、戦闘では毎ターン手札を2枚選択し、片方の上段と片方の下段のアクションを実行します。
持ち込んだカードは戦闘が進むと徐々にゲームから除外されていき、1枚以下になるとそのキャラクターはシナリオから脱落します。そのため、どのカードをいつ使うかが非常に重要で、シビアで戦略性の高い戦闘を楽しめます。
シナリオが終わると経験値やお金を得られ、それらを使って街でレベルアップしたり、装備を整えたりして次のシナリオに挑みます。
2人でのプレイも問題なく面白く、使うキャラクターの人数が少ない分短めのプレイ時間で遊べるのが大きなメリットになります。多くのキャラクターを使ってみたいと思ったら、1人2キャラで遊んでみたらいいかもしれません。
グルームヘイブンは現在メーカー在庫切れでプレミアム価格でしか販売されていないようです。
フォールド・イット
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 7歳~ |
定価(税込) | 3,300円 |
様々な料理の絵がプリントされている布を折りたたみ、注文カードに書かれた料理だけが見えるようにするパズルゲーム。
手番プレイヤーが初級用の緑のカードの山札か、上級のオレンジの色の山札から注文カードを1枚めくるとゲームスタート。みんな一斉に折り畳み始めます。折りたたむのが一番遅かったか、間違えた料理を出してしまったプレイヤーはライフを失います。3ライフ失ったプレイヤーはゲームから脱落し、最後まで残っていたプレイヤーが勝者になります。
緑のカードの問題は非常に簡単でただ折りたたむスピードを競うだけのゲームになってしまうことが多いので、遊ぶのが大人だけだったらオレンジのカードだけで遊ぶのがおすすめです。
オレンジのカードは柔軟な発想が必要な難問ばかり。答にたどり着けたときの快感がたまらないゲームです。
フォールド・イットはメーカー在庫切れで入手しづらくなっています。
ヤバラス
プレイ人数 | 2~3人 |
プレイ時間 | 5~20分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 3,300円 |
キャメロン・ブラウンという方が開発した、「Ludi」というAIプログラムが創作したアブストラクトゲームです。
ルールは非常にシンプルで、「交互に自駒をひとつずつ置いていき、4個以上自駒を1直線に並べたら勝ち、ただし3個だけ並べたら負け」だけです。
ただの4目並べに1つだけルールを加えただけですが、そのルールが高い戦略性を生み出していて、思わず唸らされるゲームです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
下記の記事で詳しく説明していますが、コロナの影響で材料が入手困難になり、製造が中止されています。
ヤバラスは新版がnestorgamesのホームページで購入できますが、輸送料がかかるため非常に高額になっています。
デュプロライン
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30~45分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
定価(税込) | 3,800円 |
「ヤバラス」と同じくnestorgamesが販売しているゲーム。こちらも4目並べが元になっています。
4目並べですが、各プレイヤーはリングとディスクという2種類のコマを持っていて、その2種類のコマを1つのマスに共存させることができます(どういう意味?と思った方は上の画像見るとわかるかもしれません)。
コマを配置するだけでなく移動させることが出来たり、「ボード上のすべてのコマは1つのグループとして連結してなければいけない」というルールがあったりしますがそれらがゲームにとても深い戦略性を与えています。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
「ヤバラス」と同じく製造中止されています。
コンヘックス
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30分程度 |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 4,000円 |
自分の色の向かい合う2辺を自分が占領したマスで繋げることを目指すゲームです。
手番にできることは白い円のところに自分の色のペグを一つ置くことです。あるマスの周囲の円のうち半分以上に、先にペグを配置したプレイヤーが、そのマスを占領します。占領したマスには自分の色の長方形のタイルを配置します。
自分の色のタイル(占領したマス)で自分の色の向かい合う2辺を繋いだプレイヤーの勝利となります。
やることはペグを交互に置くだけという、恐ろしくシンプルなゲームですが、かなり前の手番で置いた意味のなさそうな1手が、後半になってものすごく効いてきて、それのせいで詰められたりすることもある、深い読みが必要なものすごく奥が深く、難しいゲームです。
やりがいがあるアブストラクトを探している方にすごくおすすめです。
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
こちらも製造中止されています。
ファンタジー・レルムズ
プレイ人数 | 2~7人 (ソロプレイ用ルールあり) |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 14歳~ |
定価(税込) | 2,420円 |
ファンタジー世界の支配者になり、他の世界よりも強力な世界を作ることを目指すカードゲームです。
ゲームは手札に7枚持った状態で始まり、手番に山札からカードを引くか、共有の捨て札エリアからカードを取るかをし、その後手札を1枚捨て札エリアに出すことで進行します。捨て札エリアに10枚のカードが置かれたらゲーム終了となり、その時点の手札で得点計算をします。
各カードは基本勢力と勢力に影響を及ぼすボーナス、またはペナルティを持っており、それらをうまく組み合わせて一番高い勢力を持ったプレイヤーの勝利となります。
すべてのカードが固有のボーナス、またはペナルティを持っており、手作りをするのが楽しいゲームです。捨て札の傾向から危険なカードを読み、手札に残したり、相手に自分の手がばれないように密かに手作りを進める感じは麻雀にかなり近いです。
上手くカードを組み合わせると点数が跳ね上がるのが面白いです。
一応、7人まで遊べるようになっていますが、人数が多いとすぐに捨て札が10枚出てしまい、手作りが楽しめません。その為、少人数で遊ぶ方がゲームの醍醐味を味わえます。
大変面白いゲームですが、得点計算がかなり複雑で大変です。公式の得点計算アプリがあるので使うことをおすすめします。
WizKids Games Companion(ios/android)
以前に紹介記事を書いています。もう少し詳しく知りたいという方はご覧ください。
ファンタジー・レルムズは現在、メーカー在庫切れで入手困難な状態です。
R-Rivals
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 5分~ |
対象年齢 | 10歳~ |
定価(税込) | 1,200円 |
「ラブレター」で有名なカナイセイジさんが作った2人専用ゲーム。「ラブレター」によく似たゲームですが、こちらの方が心理戦の要素が大きいです。
お互いに0~7の数字のカードを手札として所持しています。
カードを同時に1枚公開し、基本的には数字が大きい方が勝利します。同じ数字の場合は次の対戦に持ち越しとなります。先に4回勝負に勝ったプレイヤーが勝者です。
ただし、各カードは「勝敗を次の勝負に持ち越す」、「数字の強弱を逆転する」などの固有の特殊能力を持っており、大きい数字を出したからといって必ず勝てるわけではありません。
5分程度で終わってしまうゲームですが、その5分間に濃密な心理戦が詰め込まれてるゲームです。
R-Rivalsは現在、メーカー在庫切れで入手困難な状態です。
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