こんにちは。やーみんです。
今回は、ボードゲーム『ハンザ』の紹介をします。
ちょっと地味、ルールが直感的にわかりにくい等の弱点はあるものの、それを補って余りある奥深さと魅力がある名作ボードゲームです。
プレイ人数 | 2~4人(ベスト人数2~3人) |
プレイ時間 | 45~60分程度 |
ジャンル | 交易、エリアマジョリティ、セットコレクション |
発売時期 | 2004年 |
デザイナー | ミハエル・シャハト |
販売元 | ABACUSSPIELE |
ボードゲームハンザ (Hansa) [日本語訳付き] 駿河屋
『ハンザ』の概要
バルト海のハンザ同盟をモチーフにした、交易ゲームです。
船でバルト海にある都市を巡り、商館を建て、商品を購入し、商品を売却して勝利ポイントを獲得します。勝利ポイントを一番多く獲得した人が勝利となります。
『ハンザ』の説明
内容物
ゲームボードです。1枚あります。
商船コマです。1個あります。プレイヤーは全員この船に乗って都市を移動しているという設定です。
コインです。22枚あります。
商品マーカ-です。6色あり、それぞれ樽が1つ描かれたものが4枚、2つのが5枚、3つ描かれたものが4枚あります。
商館コマと金袋タイルです。商館コマは4色あり、各色15個、金袋タイルは4色で各1枚あります。
準備
・各プレイヤに以下のものを渡します。
・商館マーカーを準備します。商品マーカ―は2人プレイ時に4色、3人プレイ時に5色、4人プレイ時に6色使います。使わない商品マーカは箱に戻します。
・テーブルの中央にゲームボードを広げて置きます。商品マーカ―を裏向きにしてよく混ぜ、ボード上の都市の横にある倉庫マス(下図の赤丸のマス。都市によって1つまたは2つあります。)に裏向きで置いていきます。すべての倉庫マスに置いたら、ひっくり返し、表にしてください。
・残りの商品マーカーを、商品マーカーをボード右下の5つのストックマス(下図の青丸のマス)に裏向きでだいたい同じくらいの高さの山にして配置します。
・商船コマをコペンハーゲン(下図緑の四角の都市)に置きます。
・任意の方法でスタートプレイヤーを決めます。
ルール
ゲームの進行
ゲームはスタートプレイヤーから開始し、時計回りの順番で手番を行います。
手番の流れ
自分の手番が来たら、次のフェーズ1~4を1から順番に行います。
フェイズ1:収入
コインを銀行から3枚取り、金袋タイルに配置します。
フェイズ2:商品マーカーの補充
空いてある倉庫マスがある場合(倉庫マスがどういう状況で空くのかはフェイズ3で説明します)、銀行に1コインを支払い、それらのマスに商品マーカーを補充することができます。
商品マーカーの補充は、空いてある倉庫マスすべてに対して行います。
商品マーカはストックマスから1枚ずつ、まだマーカの残っている最初のストックマス(下図参照)から取り、空いている倉庫マスに表向きで置きます。
ボード上の倉庫マスすべてに商品マーカーがない場合は必ず商品マーカーの補充を行なわないといけません。
フェイズ3:アクションの実行、船の移動
フェイズ3では大きく分けて次のA、Bの2つのことが出来ます。A、Bには順番はなく、コストのあるかぎり何度行っても構いません。
A.アクションの実行
アクションは現在船がある都市でのみ行うことが出来ます。手番のプレイヤーはその都市で次の3つのアクションのうち一つを一回だけ実行できます。
①商品の購入
プレイヤーは1コイン支払い、現在船のある都市の倉庫マスから商品マーカーを一つ取ることが出来ます。商品を取ったら自分の前に表向きで他のプレイヤー全員に見えるように置いてください。
コインの支払先は都市に置いてある商館の数により以下のように変わります。
・自分以外のプレイヤーが商館を最も置いているときはそのプレイヤーに支払います。
・商館が置かれていない、もしくは最も多く置いているプレイヤーが複数いるときは銀行に払います。
・自分の商館の数が最多の場合は、無料で商品マーカーを取れます。
注意:ひとつの都市に2つの商品マーカーがある時に、2つを同時に購入することはできません。
②商館の設置
商品マーカーを1枚支払い、現在船のある都市に、支払った商品マーカーに描かれている樽の数と同じ数の商館を建設できます。支払った商品マーカーはゲームから取り除きます。
3個の樽が描かれた商品マーカーを支払い、商館を2個や1個のみ設置することはできません。必ず樽の数分だけ設置します。ただし、プレイヤーの持っている商館の数が、支払った商品マーカーの樽の数より少ない場合は、持っている数の商館を置くことが出来ます。
③商品の売却
現在船のある都市にある、自分の商館を1つを除去し、手元に戻すと商品の売却が出来ます。
売却するためには同じ色の商品マーカーが2つ以上必要です。複数の色の商品を同時に売却することもできます。その場合、売却する各色毎に同じ色の商品マーカーが2つ以上必要です。複数の色の商品を売却するときも、手元に戻す商館は1つだけです。
売却した商品マーカーと同じ色の商品マーカーを他のプレイヤーが持っていた場合、他のプレイヤーはその色の商品マーカーを1つ失います。その色の商品マ―カーを複数持っているプレイヤーはどれを失うか選択することが出来ます。失った商品マ―カーはゲームから除外してください。
売却した商品マーカーは裏返して自分の前にゲーム終了時まで置いておきます。これらはゲーム終了まで、商館を建てるのに使うことが出来なくなり、失うこともなくなります。
売却した商品マーカーはゲーム終了時に勝利点になります。
B.船の移動
1コイン支払うことにより、船を航路で繋がってる隣の都市へ移動させることが出来ます。
商船は矢印の方向にしか移動できません。
船を他の都市に移動させると、移動した先の都市でまた1アクションすることが出来ます。
フェイズ4:税金と徴収
フェイズ3が終了するとプレイヤーは税金や徴収の対象となります。
プレイヤーがフェイズ3が終了した時点でコインを4つ以上、商品マーカーを4つ以上持っている場合、それぞれ3つずつになるように返さないといけません。
商品マーカーは失うのものを任意で選択し、ゲームから除外してください。
コインは銀行に戻します。
税金と徴収は自分の手番のフェイズ4以外では行われません。それ以外の時にはコインを4枚以上、商品マーカーを4つ以上持つことが出来ます。
フェイズ4が終了すると、手番終了となり、次のプレイヤーに手番が移ります。
ゲームの終了条件
フェイズ2:商品マーカーの補充の際に、ストックマスの最後の山を使い始めたら最終ラウンドとなります。そのラウンドの最終プレーヤーの手番終了までプレイしゲーム終了となります。
例:3人プレイでプレイヤー1がスタートプレイヤーで、プレイヤー2、プレイヤー3の順番で手番が回っています。ゲームが進み、プレイヤー1がフェイズ2で商品の補充を行った際に最後の山を使い始めました。この場合プレイヤー3の手番終了時にゲーム終了となります。
得点計算
以下を合計して、一番得点が多い人が勝者となります
・プレイヤーの前に置かれている、商品マ―カー(表裏両方)1つにつき1点。
・プレイヤーの前に置かれている、売却した商品マーカー(裏向きのもの)に描かれている樽の数1つにつき1点。
・自分の商館しかない都市1つにつき4点。
・自分の商館と他プレイヤーの商館がある都市1つにつき2点。
『ハンザ』のゲームレビュー
行動回数を持ち越せるシステムが素晴らしい。
このゲームではお金はお金というより、アクションポイントの役割を果たしています。お金の数だけ行動できるのですが、使わないという選択肢もあるのが面白いです。
アクションポイント制のゲームではやりたいことがないのにポイントを使わなければいけないという事態になることがあるんですが、そういう時やはりすごくもったいないことをしている気分になります。このゲームではやりたいことがなければ行動回数を次に持ち越せる上に、あえて全く動かないという戦略もとることができます。
行動回数を最大3回まで持ち越せる、しかも商館をうまく建てればそれ以上の行動回数になる可能性があるというのが、展開を先読みする重要性につながっており、高度な駆け引きが生んでいる。素晴らしいシステムです。
テーマとシステムが直結してないのが弱点
画期的で面白いシステムで、かなり考えさせるのにプレイ感は軽いという素晴らしいゲームですが、ゲームのテーマとシステムがかけ離れているのが弱点です。
そもそもお金はお金じゃないし、何故か商品売ると商館つぶれるし、他の人は何故か商品捨てないといけない(シェア奪った的な感じ?)しで、直感的にルールを把握しにくいです。せっかくシンプルでわかりやすいシステムで初心者でも楽しめるゲームなのに、これのせいでかなり間口を狭めてる気がします。
まとめ
画期的なシステムで、かなり考えされられるのに短時間で遊べ、プレイ感も軽い、良いゲームです。
実はルールはシンプルなので、ボドゲ初心者にも遊んでみて欲しいゲームなのですが、テーマとシステムの剥離があるため、直感的にルールを把握しにくいです。
そのため、人に勧めるときはできるだけ2回連続で遊ぶことをお勧めします。ルール自体はシンプルなので、1回目でルールを把握し、2回目で存分に楽しめると思います。
ボードゲームハンザ (Hansa) [日本語訳付き] 駿河屋
おまけ:『ハンザ』のおすすめBGM
『ハンザ』のおすすめBGMは「沖仁 con 渡辺香津美のテーマ」です。
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地中海周辺の都市の賑やかな市場での1日というイメージの曲です。まさに「ハンザ」にぴったりです。
「沖仁 con 渡辺香津美」は日本を代表する天才ギタリスト二人がタッグを組んだユニットです。ムードのある情景豊かな曲も上手ですが、燃えるような熱い演奏が最高にいいデュオです。
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