こんにちは。やーみんです。
今回はボードゲーム『SHōBU(勝負)』を紹介します。
シンプルだけど他にはない斬新なシステムの奥が深いゲームです。
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 15~30分 |
対象年齢 | 8歳~ |
ジャンル | アブストラクト |
発売時期 | 2019年 |
デザイナー | マノリス・ブラナス、ジェイミー・サダック |
販売元 | Smirk & Laughter Games |
ボードゲームSHOBU/勝負 英語版 (Shobu) [日本語訳付き]
『SHōBU(勝負)』の概要
4つのボードにある石を移動させ、相手の石を1つのボードから全て押し出すと勝ちというゲームです。
プレイヤーは手番で、まず自分側のボードにある石を好きな方向に2マスまで動かす「受身の移動」を行います。次に「受け身の移動」で動かした盤と違う色のボード(相手側のボードを含みます)で「受身の移動」と同じ方向かつ同じマス数動かす「攻め手の移動」を行います。「攻め手」の移動では相手の石を1つだけ押すことができます。また押す際に各ボードのいずれかの辺から石を押し出すことが出来ます。
いずれかひとつのボード上から相手の石をすべて押し出したら勝利となります。
『SHōBU(勝負)』の説明
内容物
ゲームボートと境界ロープです。ゲームボートは暗色2枚、明色2枚の計4枚です。
石(コマ)です。白石16個、黒石16個です。
準備
プレイヤーの担当する石の色を決め、下の写真のようにボードと石を配置します。自分の色の石が自分の一番手前の列に8個並んでるようにしてください。
各プレイヤーの自分側に置かれた2枚のボードを自陣ボードと言います。自陣ボードのうち1枚暗色、もう一枚は明色になります。
ルール
ゲームの進行
黒プレイヤーが先手で交互に手番を行います。
手番の流れ
手番ではまず「受け身の移動」を行い、その後に「攻め手の移動」を行います。
①受け身の移動
「受け身の移動」は2枚の自陣ボードのいずれかで行わなくてはいけません。
手番プレイヤーは自陣にある石を1つを好きな方向の空いてるマスへ2マスまで動かすことが出来ます。(石を飛び越して移動することは出来ません。)
なお、「攻め手の移動」が出来なくなる「受け身の移動」はできません。
②攻め手の移動
「受け身の移動」行った後に「攻め手の移動」を行います。
「攻め手の移動」は「受け身の移動」を行ったボードと違う色のゲームボード(相手側のボードを含みます)で「受け身の移動」と同じ方向に同じマス数だけ移動させます。
「攻め手の移動」では相手の石を押すことが出来ます。ただし、自分の石を押すことと一度に2つの石を押すことは出来ません。
また、各ボードのいずれかの辺から石をボード外に押し出すことが出来ます。押し出した石はゲームから取り除いてください。
攻め手の移動の例
赤い星の黒石を「受け身の移動」で左に2マス動かしたら、A~Dの石を攻め手の移動で動かせます。
A:左に2マス動きます。
B:白石B’を左に2マス押し、左に2マス動きます。
C:白石C’を左に1マス押し、左に2マス動きます。
D:白石D’を左に2マス押し、ボードから押し出し、左に2マス動きます。
ゲームの勝利条件
どれかひとつのボードから相手の石をすべて押し出したプレイヤーが勝者となります。
『SHōBU(勝負)』のゲームレビュー
シンプルだけど斬新なシステム。移動の制限を考えるのが楽しい。
「受け身の移動」で「攻め手の移動」の動き方を決めるというなかなかに斬新なシステムが面白いゲームです。やりこんだら大変プログラミング思考が伸びそう。
石を押したり、押し出したりできるのは「攻め手の移動」だけなので、「攻め手の移動」で石を押し出せるように「受け身の移動」で動かすのが基本ですが、それだけ考えてるとたいてい押し出すための「受け身の移動」が出来る石がなくなります。
「受け身の移動」と「攻め手の移動」の移動範囲を連結して考える必要があり、出来るだけ移動範囲が広くなるようしつつ、相手から押し出されないようにしなければいけません。また、相手側についても当然同じことが言えるので、相手が「攻め手の移動」で有効な動きが出来ないようにするためにはどうすれば良いかを考えないといけません。
この自分が移動の制限をかけられないようにしつつ、相手に制限をかけるのが非常に楽しいです。
まとめ
このゲーム、ほんとに面白い良く出来たゲームなんですが、信じられないくらい知られていません。他の国はわからないけど、日本ではやはり「勝負」という題名でかなり損してるような気がします。
コンポーネントは自然石と木でできたボードで温かみがあり、ゲーム性は間違いなく斬新で優秀。いろんな人に手に取ってみて欲しいゲームです。
ボードゲームSHOBU/勝負 英語版 (Shobu) [日本語訳付き]
おまけ:『SHōBU(勝負)』のおすすめBGM
秋吉敏子「すみ絵」
秋吉敏子は日本人で初めてジャズの殿堂入りしたピアニストです。”女バト・パウエル”と称されることもある力強い演奏と和のテイストを取り入れた楽曲が特徴です。今年で90歳になりますが現役で演奏を続けているだけでなく、全く演奏が衰えていないという化け物みたいな方です。
「すみ絵」は出だしが思いっきり和な感じで始まり、徐々にジャズのテイストが増していく、シックでおしゃれな曲です。白と黒で表された墨絵のイメージと『SHōBU(勝負)』と合ってると思います。
こちらで試聴できます
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