こんにちは。やーみんです。
今回はボードゲーム界の鬼才、フリードマン・フリーゼ作のボードゲーム、『フルーツジュース』を紹介します。
1プレイは20~30分だけど全部の要素を楽しむのには10時間かかることもある、変化が楽しいボードゲームです。
プレイ人数 | 2~5人(ベスト人数:4人) |
プレイ時間 | 20~30分(全部遊びきるなら10時間程度) |
対象年齢 | 8歳~ |
ジャンル | セットコレクション、ワーカープレイスメント |
発売時期 | 2016年 |
デザイナー | フリードマン・フリーゼ |
版元/販売元 | 2F-Spiele /アークライト |
『フルーツジュース』の概要
プレイヤーは森の動物となり、美味しい果物を探し、その果物を用いて至高のフルーツジュースを作ることを目指します。
ゲームを始めると場に6種類のそれぞれ効果の違うカードが出ています。手番ではそのカードに自分のコマを置いて、効果を発動するか、動物カードの下に書かれているフルーツを支払いフルーツジュースとして獲得するかします。一定の数のジュースを作ることが出来たら勝ちとなります。
フルーツジュースを作った際に場に新たなカードが加わり、ゲームの盤面が変化していきます。更に次回のゲームでは前回のゲームの場を引き継いだ状態で遊ぶことができます。
『フルーツジュース』の説明
内容物
地域カードと果物カードです。地域カードは1~58のナンバーのものが各4枚、59番が8枚の計240枚あります。果物カードはバナナ、ココナッツ、ブドウ、パイナップル、イチゴが各12枚の計60枚あります。
動物コマと動物トークンです。
ゲームに後から追加されるものたちです。最初のゲームでは使いません。左からフルーツミックスカード(10枚)、果物トークン(5個)、盗賊コマ(1個)、ワイルドトークン(3個)、追加手番トークン(3個)です。
地域カードの説明
地域カードの各場所に追いて説明します。
①カードのナンバー
②カードアクションの要約
③看板の絵:条件を満たさないと使えない地域カードに描かれています。この絵が描かれているカードのアクションの使用条件を満たさなかった場合、かわりに山札からカードを一枚引きます。
④テキストボックス:このカードのアクションの詳細が描かれています。
⑤この地域カードでジュースを得るためのコスト。
この「スムージー」マークはどの種類の果物でもいいので1つをコストとして払うことを表しています。
最初のゲームを行う時の準備
①地域カードを表向きで(効果をが書かれてる面を上に)カードのナンバーが降順(一番上が1番で、一番下が59番)山札としてまとめ、プレイヤーが取りやすい位置に置きます。これを「地域デッキ」と呼びます
②地域デッキの上からナンバー1~6のカードをすべて取り、それぞれのナンバー毎に表向きの山としてまとめ、地域デッキのそばに置きます。
③果物カードをシャッフルし、各プレイヤーに2枚ずつ伏せて配ります。残ったカードを裏向きの山にして地域デッキの隣に配置します。この山札の近くに果物カードの捨て札置き場を捨て確保してください。
④各プレイヤーはなりたい動物を選び、その動物コマとトークンを自分の前に置きます。
⑤スタートプレイヤーを任意の方法で決めます。そのプレイヤーは「スタートプレイヤーマーカー」として残っている(誰も選ばなかった)動物コマから一個選び、自分の前に置きます。
ルール
ゲームの進行
ゲームはスタートプレイヤーから時計回りの順番で、各プレイヤーが手番を行い進行します。
手番の流れ
コマの移動
手番の最初に手番プレイヤーは、自分の動物コマが置いてある地域カード以外の地域カードの上に移動させないといけません。
移動先の地域カードに他のプレイヤーのコマがある場合、自分の手札から果物カードを1枚選び、そのプレイヤーに(複数いる場合は全員に一枚ずつ)渡さないといけません。
移動先の地域カードに他のプレイヤーのコマがあるが手札が足りなく渡す枚数が足りない場合は、渡せるだけの枚数を渡してください。そのとき渡す相手は任意で選ぶことができます。
※手札が0枚の場合、カードを渡さずに移動できます。
移動後に出来ること
コマの移動後、移動先のカードで次の①,②のどちらかが行えます。
①カードのアクションの実行
移動先のカードのテキストボックスに記されたアクションを実行します。
②ジュースの購入
移動先のカードの下部に描かれているコストを支払い(支払った果物カードは捨て札置き場に置いてください。)、裏返して(ジュースの面を上にして)自分の前に置くことができます。これを「ジュースの購入」と呼びます。
プレイヤーはジュースを購入するたびに地域デッキの上からカードを1枚引きます。引いたカードが初めて登場するナンバーのカードだったら、新たな山として場に出してください。すでに場に存在しているナンバーのカードだったら、同じナンバーのカードの上に重ねて置いてください。
ゲームの終了条件
プレイヤーの誰かが、指定された数だけ「ジュース」を購入したらゲームの終了条件が満たされます。
ゲーム終了に必要なジュースの本数はプレイ人数により異なります。
2人の時:5本
3人の時:4本
4~5人の時:3本
上記の数のジュースを誰かが購入したら、そのプレイヤーの手番は終了し、スタートプレイヤーの右手のプレイヤーまで、他のプレイヤーは1回ずつ手番を行い(すべてのプレイヤーがゲーム内で同じ手番数行うことになります。)、ゲーム終了となります。
ゲーム終了時に最も多くのジュースを持っていたプレイヤーが勝者となります。最も多くのジュースを持っていたプレイヤーが複数いる場合、それらのプレイヤーの中で、最も多くの果物カードを持っているプレイヤーが勝者となります。それも同数の場合、それらのプレイヤー全員が勝者となります。
次のゲームの準備
『フルーツジュース』はゲーム終了時の場の状態を引き継いで、次のゲームを行うことができます。
ゲームが終了した後、プレイヤーが購入したすべてのジュース(地域カード)を箱に戻します。
注意:ジュースとして購入したカードは地域デッキには戻さないでください。
現在場に出ている24枚の地域カードをそのまま使って新しいゲームを始めます。
果物カードをすべて回収し、まとめてシャッフルしたのち、各プレイヤーに果物カードを2枚ずつ配ります。
場に出ている地域カードのテキストを参照し、追加されるコンポーネントがあれば、準備してください。
以上でゲームの準備は完了です。スタートプレイヤーは前のゲームで最後に手番を行ったプレイヤーになります。
後日、ゲームを続きからプレイしたい場合
ゲームを連続ではなく、また日を改めて続きから遊びたい場合は、場に出ている24枚の地域カードを番号順に重ね、地域デッキの上に戻し、デッキ同梱されている袋に入れて、保管しましょう。次のゲームをやる時に地域デッキの上から24枚を場に出せば、続きからプレイできます。
追加ルール:総合勝者を決める場合
ゲームを続けてプレイする場合、次の得点方法を使い、総合勝者を決めることもできます。
・各ゲームの勝者(複数いるならその全員):2点
・各ゲームの終了時に最もジュースが少なかったプレイヤー(複数いるならその全員):0点
・それ以外のプレイヤー:1点
各ゲームごとに上記の点数を獲得し、決められたゲーム回数が終わったら、その点数を合計し、総合勝者を決定します。
訂正について
『フルーツジュース』は説明書、地域カードの解説書にかなりの量の記載間違いがあります。公式ページに訂正が出ていますのでこれから遊ぶ人は確認することをお勧めします。
訂正を確認したい方はこちら→【エラッタ】フルーツジュース 完全日本語版
『フルーツジュース』のゲームレビュー
ゲームが変化するのが楽しい、リプレイ性の高いゲーム
基本のシステムはものすごく単純ですが、ゲームを連続でプレイするとアクションがどんどん変わっていきます。
例えば、市場という概念が出てきたり、盗賊が出てきたり、ある果物の価値が突然上がったりと毎回ゲーム性が変わるので、ゲーム毎に新鮮な気持ちで楽しくプレイができます。
初めて遊ぶときは次のカードはなんだろうとワクワクできます。
カードがなくなる要素もあるため、改めて最初からゲームを始めたときに同じ盤面になりにくいのも良いです。
進行によってはテンポが悪くなることも
カードの増減によってゲームが変化するのが楽しいですが、進み方次第で大変テンポの悪いゲームになってしまうことがあるのが弱点です。
稀にですが、果物カードを安定して引けるカードが場にほぼない状況になったりすることがあります。こうなるとかなり渋いゲーム性になってしまい、テンポが悪いゲームを長めにやらないといけなくなり、正直あまり楽しくないです。この状況になったら、他のプレイヤーと相談して、場の地域カードを何種類か捨てて新たに引き直しても良いかもしれません。
まとめ
1ゲームは短いけど、完全クリアしようとしたらかなり長時間遊べるゲームです。長く遊んでもゲーム性が変わるので、飽きにくいのがいいですね。
元のシンプルは単純ですが、地域カードによってはなかなか複雑なルールもあります。ゲームの戦略の根幹が変化していく場の中で有効なアクション、果物を見極めることにあるので、実はそこそこ玄人向けのゲームです。
ちょっと変わったゲームを遊んでみたい、ボドゲ中級者以上の方におすすめしたいゲームです。
おまけ:『フルーツジュース』のおすすめBGM
森田真奈美「My Little Blue Sweetie」
森田美奈子さんは2011年から2016年まで報道ステーションのオープニング曲だった「I am」を作曲、演奏されていたジャズピアニストです。
「My Little Blue Sweetie」は可愛くて明るい曲調の曲で少しせせこましい感じがあるところが、競ってフルーツを集めてるようで、『フルーツジュース』に合ってると思います。
こちらで試聴できます。
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