こんにちは。やーみんです。
今回は大人気戦略ボードゲームのデジタル版『Scythe: Digital Edition』を紹介します。
第一次世界大戦後に二足歩行の重装甲兵器《メック》が出現している架空のヨーロッパで5つの勢力が覇権を取ることを目指す、ゴリゴリに戦闘しそうな設定のゲームなのに戦闘は必ずしもしなくてもいいという面白いゲームです。
プレイ人数 | 1~5人(DLCを入れると7人まで) |
プレイ時間 | 30~90分 |
ジャンル | ボードゲーム |
プラット フォーム (定価) | Steam(2,050円) ios(1,100円) Android(980円) |
日本語対応 | あり |
ボードゲーム版もおすすめです。
『Scythe: Digital Edition』の概要
「ファクトリー」と呼ばれる大都市国家により重装甲兵器《メック》が供給されている第一次世界大戦後のヨーロッパを舞台に5つの勢力いずれかの英雄となり、領土の拡大、資源獲得などを通して最も影響力のある勢力になることを目指すゲームです。
各勢力はそれぞれ固有の能力を持ち、それを活かしながら拡大や侵略を行っていきます。
いわゆる4Xストラテジー系のゲームですが、戦闘があまり重視されていないというか、しなくても勝てることが多いのが特徴です。
ルールはそれなり以上に複雑で取っつきにくさはありますが、理解できると非常に面白いゲームです。
ゲームの出来が非常に良く、UIは使いやすく、見やすく、音楽は雰囲気が良くて、滑らかに動き、操作性も良いです。ボードゲーム版は1プレイ2時間ぐらいかかるゲームですが早ければ30~45分くらいで終わらせれるのも良いです。
ボードゲーマーはもちろん、戦略ゲームが好きなゲーマーにもおすすめのゲームです。
『Scythe: Digital Edition』の説明
ゲームは手番制で進行します。手番が来たプレイヤーはアクションを実行します。実行するアクションは4つの縦のエリアに分かれており、まず選択したエリアの上段のアクションを実行し、その後、その真下にある下段のアクションを行います。選択したエリアは次の手番では選択できなくなるので、同じアクションばかり繰り返し使うことは出来ません。
これらのアクションを使い、移動、ワーカーにいる土地から資源を得る、民心(民からの支持)を得る戦力を増やす、建造物を建てる、メックを作るなどを行い、自分の勢力を拡大していきます。
ゲームはいずれかのプレイヤーが星トークンを6つ獲得したら終了します。星トークンは「メックを4機製造する」「民心を18得る」など特定の条件を達成したら得ることができます。
ゲーム終了時のスコアが最も高いプレイヤーが勝者となります。スコアは支配している(自分のユニットがいる)領地、星トークン、コイン、資源トークンなどの数で決まります。このとき、民心が高いほど各得点源の1つ当たりの得点が大きくなります。
他勢力のメック、勢力のリーダー的なコマ「キャラクター」がいるマスにメックやキャラクターが侵入すると戦闘が発生します。戦闘では最大7までの「戦力」と戦力をプラスできる戦闘カードを使い、合計戦力値が高い方が勝利します。戦闘カードは戦闘に参加している自勢力のメック・キャラクター1つにつき1枚使えます。
戦闘に負けた側の勢力のそのマスにいたユニットはワーカーも含めて、すべて撤退することになります。
戦闘に勝利すると星トークンを得られますが、戦闘で得られるのは2個までという制限があります。そのうえ、攻撃を仕掛けた側が勝った場合、撤退したワーカの数だけ攻撃側の勢力の民心が下がるので、戦闘に勝利したことによりスコアが下がる、ということもあります。
二足歩行の重装甲兵器《メック》を製造すると、メックとキャラクターが使うことができる特殊能力を解放できます。解放できるもう能力は川を越えて移動できる「渡河」、移動で1マス追加で移動できる「高速移動」の他、各勢力毎に異なる2つの能力があります。
メックの製造によって得られる能力の他に、各勢力はそれぞれ異なる固有能力を持っています。
例えば、ポラニアという勢力の場合、「遭遇」というランダムな効果3つから1つの効果を得れるイベントで2つの効果を選べれる能力を持っています。
この他に直前の手番で使用したアクションエリアを使用できるロスヴィエト、戦闘での勝利で何個でも星トークンを獲得できるザクセン、ワーカーが河を移動できるノルディック、戦闘カードを好きな資源に変えることができるクリミアという勢力があります。
『Scythe: Digital Edition』のゲームレビュー
高いゲーム性、重厚なアートワーク、軽いプレイ感。
ボードゲーム版はボードゲーマーならだれもが知る、傑作戦略ゲームですが、ゲーム性やアートワークの再現はほぼ完璧です。あえて言うならボードゲーム版の大量のフィギュアなどの豪華なコンポーネントによる圧倒的な物感だけは再現できてないです。
元々、重量級で複雑なゲーム性を持つのに、手番にやることは4つのアクションエリアから1つを選ぶだけという、軽いプレイ感が素晴らしいゲームですが、面倒な処理をすべて自動でやってくれるデジタル版はさらに軽いプレイ感になっています。
渡河で移動できるマスを間違えてないかとか、資源を支払う時に個数を間違えてないかとか気にせずに戦略に集中できるのはかなり嬉しいです。
ボドゲ版は1プレイにだいたい2時間かかりますがこちらは30~1時間くらいで終わります。数をこなして、戦略を磨きたい方にもぴったりです。
チュートリアルは悪くないが少し難あり
チュートリアルはなかなか丁寧でわかりやすいのですが、日本語訳が少し変な部分があったり、突然説明してない専門用語が出てきたり(それらの専門用語の説明はあとのほうにちゃんとあります。)と人によっては少し戸惑いそうなところがあります。
チュートリアルを全部見てもしっくりこないと思っても、とりあえず本編を一度やってみれば、わかるとは思うのですが、どうしてもよくわからないという人はボードゲームの総合情報サイトボドゲーマにあるmalts_yさんのルール/インストを読むのがおすすめです。ボドゲ版のルール説明ですが、英語版をもとにしてるのでデジタル版と用語が一緒でわかりやすいと思います。
CPUの強さはそこそこ。
CPUは一番強いハードにしてもそこまで強くないです。1つの勢力につき5回くらいプレイすればほとんど負けることはなくなると思います。
シングルプレイ用のキャンペーンモードとかもないので、ある程度遊んだらオンラインで対戦したり、友達を誘って一緒に遊ぶのがおすすめです。
まとめ
2時間級の重量級ボドゲが短時間でセットアップもなしで遊べる、素晴らしいデジタル版です。ボードゲームのデジタル版はバグが多くて不安定だったり、日本語訳が意味不明だったりするものも多いですがそういった弱点も特になし。ボードゲーム版のファンの方が練習用として使うのにピッタリの作品です。
また、シヴィライゼーションなどの戦略ゲームが好きな方にもおすすめです。そういったゲームに慣れてる人はより軽めで戦略性が高いゲームに感じられるかもしれません。
デジタル版が面白いと思ったら、是非、ボドゲ版も遊んでみてください。一つの卓を囲ってみんなで顔を合わせながら遊ぶボードゲームにはデジタルゲームにはない、楽しさ、面白さがあります。
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