こんにちは。やーみんです。
今回はnestorgamesのボードゲーム『オナガ―』を紹介します。
突然、ゲームボードの端から端まで攻撃が飛んでくることもある、ダイナミックなボードゲームです。
nestorgamesの紹介記事一覧はこちらです
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 20分程度 |
対象年齢 | 8歳~ |
ジャンル | アブストラクト |
発売時期 | 2012年 |
デザイナー | ネスター・ロメラル・アンドレス |
販売元 | nestorgames |
『オナガ―』の概要
『オナガー』は投石器の一種であるローマの攻城兵器にちなんで命名されたゲームです。
各手番毎にコマをひとつを一回移動させ、手番開始時に相手側の最後列のマスにある自分のコマが、自分側の最後列にある相手のコマより多くなっていたら勝ちとなります。
移動の方法は2種類あります。一つは隣接する空きマスに1マス移動する歩行。もうひとつは、自分のコマ二つが直線上に並んでおり、間に他のコマがない時に使えるジャンプです。
ジャンプで飛び越えるコマは飛び越えられるコマとの距離と同じ距離の反対側の位置に着地します。着地するマスは空きマスか、相手のコマのあるマスでなければいけません。相手のコマのあるマスに着地する場合、そのマスにある相手のコマの上に自分のコマを重ねます。相手のコマの上に着地したコマが、他の自分のコマとジャンプできる位置にある場合、連続でジャンプすることが出来ます。
ボードの端にいたコマが一手でもう片方の端に来ることもある、ダイナミックさが特徴のゲームです。
『オナガ―』の説明
内容物
ゲームボードです。
左から灰ディスク(湖)3個、白ディスク13個、黒ディスク13個です。
準備
・ゲームボードを向かい合う一辺が各プレイヤーの前に来るように置きます。
・各プレイヤーに1色(黒または白)のディスクをすべて渡します。
・各プレイヤーはゲームボードの自分の側に最も近い2列に自分のディスクを置きます。(1マスにつき1個)。
・その後、黒プレイヤーから交互に「湖(灰ディスク)」1個をゲームボードの中央のマスを以外の空きマスに置きます。(黒プレイヤーは2個の湖、白プレイヤーは1個の湖を置くことになります)。
ルール
スタックとコマについて
①スタック
『オナガ―』ではディスクの移動により、ディスクの上に他のディスクが乗っている状態になることがあります。このディスクが重なりあってる状態を「スタック」と呼びます。スタックは2段以上の高さになることもあります。
②コマ
『オナガ―』における「コマ」は以下のように定義されます。
・スタックになっていないディスクまたはスタックの最上段のデイスク
スタックを構成している最上段以外のディスクは、「コマ」ではありません。
上の画像の例だと、スタックの最上段にある黒のディスクが「コマ」です。
スタックを構成していた黒のコマが移動して白のデイスクが最上段になると、この白のディスクが「コマ」になります。(移動した黒のディスクも「コマ」です。)
ゲームの流れ
黒のプレイヤーが先手で交互に手番を行います。
手番の流れ
手番では自分の色のコマ1個を1回移動させます。移動の方法は次の2種類があります。
①歩行
自分のコマのうち1個を隣接する空いているマスに移動します。
②ジャンプ
自分のコマが直線上に並んで(間に空きますがあってもよいです)おり、それらの間に他のコマがない時、一方のコマがもう一方のコマの方向にジャンプして飛び越えることができます。飛び越える前のコマ同士の距離と同じ距離にあるマスに(鏡のように)着地します。
着地するマスは、空きマスか相手のコマがあるマスでなければいけません。湖や自分のコマのあるマスには着地できません。また、ボードの外側に着地することもできません。
飛び越えられるコマ(以下、支点のコマ)と着地地点の間に他のコマがある場合、それらも飛び越すことができます。
着地地点が相手のコマがあるマスの場合、相手のディスクの上にジャンプしたコマを重ねてスタックにします。
※ジャンプの正しい例
a:着地先は空きマス、距離も等しいので正しいです。
b:支点になってるスタックの最上段が自分のディスクで着地先は空きマス、距離も等しいので正しいです。
c:ジャンプするコマと支点のコマの間に他のコマがなく、着地先は空きマス、距離も等しいので正しいです。
d:着地地点が相手のコマで距離も等しいので正しいです。
e:支点のコマと着地先の間に他のコマがありますがこの場合は飛び越して着地可能です。
※ジャンプの間違った例
a:支点のコマは自分のコマじゃないといけません。
b:支点になってるスタックの最上段が相手のディスクです。この場合、支点が相手のコマになるのでジャンプできません。
c:自分のコマには着地できません。
d:ジャンプするコマと支点のコマの間に他のコマがあるのでジャンプできません。
e:ジャンプでゲームボードの外にディスクを出すことはできません。
・連続ジャンプ
ジャンプの着地先が相手のコマの上で、その着地地点からさらに他の自分のコマを支点にしてジャンプができる場合、1手番中に連続でジャンプして移動できます。
連続ジャンプは必ずしなくても大丈夫です。また途中でやめることもできます。
また、連続ジャンプでジャンプを開始した最初のマスに戻ることは出来ません。
ゲームの勝利条件
自分の手番開始時に、相手の最後方の列にある自分のコマが自分の最後方の列にある相手のコマよりも多ければ勝ちです。スタックに含まれてるディスクは最上段以外「コマ」ではないことを忘れないでください。
例えば、黒の最後列が下、白の最後列が上で、黒の手番開始時に下の画像の盤面だった場合黒が2:1で勝ちになります。
もしくは、上記の条件を達成しておらず、自分の手番開始時に移動できるコマがない場合負けになります。
『オナガー』のゲームレビュー
気を抜くと突然の大逆転も。ルート確保が大事なアブストラクト
見た目は地味ですが、1手でボードの端から端までコマが移動することもある派手な動きが特徴のゲームです。
自分の最後列に相手のコマが侵入すると、ジャンプで上に乗るか、相手の最後列に自分のコマを入れる以外防ぐ手段がありません。そのため基本的に攻める方が強く、守ってばかりだとジリ貧になって負けることが多いです。
しかし、最低限の守りを欠くと相手の遠距離からの奇襲でなすすべもなく負けてしまうこともあります。気を抜かず、相手が自分の最後列に来れるルートを潰しつつ、自分の攻めるルートを確保するのが重要です。
ルート確保が上手くできて、攻めきれた時のしてやったり感が楽しいゲームです。
まとめ
シンプルですがかなり特徴的なルールで、ダイナミックな動き楽しいゲームです。動きが大きいから大味なのかというとそんなこともなく、いかに自分の攻めるルートを作るのかが重要で戦略性はかなり高いです。
動きが面白いこともあり、初心者でも興味を持ってくれそうだし、アブストラクト大好きな上級者の方も満足できる、万人におすすめできるゲームです。
オナガーはゲームストアバネスト、agret、ヒカリゲームズ堺で販売しています。
おまけ:『オナガー』のおすすめBGM
トミー・エマニュエル 「classical gas」
メイソン・ウィリアムス作曲の名曲を「アコギの神様」と称される、ソロギタリストの頂点、トミー・エマニュエルが演奏。
『オナガ―』に本当に合うのはこの曲のオーケストラアレンジバージョン(こちらで試聴できます)なんですが、上の動画の演奏が好きすぎるのでとりあえず貼っておきました。
オーケストラバージョンの壮大な感じが『オナガ―』にすごく合っていると思います。
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